ジョージアの親ロ派支配地域で指導者辞任、投資協定巡り混乱
11月19日、旧ソ連構成国ジョージア(グルジア)の親ロシア派支配地域アブハジアで、大統領を自称する指導者ブジャニヤ氏(写真)が辞任する意向を表明した。写真は2020年11月12日、ロシア・ソチのボチャロフ・ルチェイ公邸でロシアのプーチン大統領との会談に臨む同氏。ロシア大統領府提供(2024年 ロイター)
Lidia Kelly
[19日 ロイター] - 旧ソ連構成国ジョージア(グルジア)の親ロシア派支配地域アブハジアで19日、大統領を自称する指導者ブジャニヤ氏が辞任する意向を表明した。同地域ではロシアとの投資協定批准に反対する大規模な抗議行動が起き、野党支持者が政府庁舎を占拠するなど、混乱が広がっている。
ブジャニヤ氏は、野党側との数時間に及ぶ交渉の末、署名入りの文書をテレグラムに投稿。「安定と秩序維持のために職を辞す」とした。
野党支持者らは建物や橋を占拠、同氏の辞任や選挙を要求していた。ロシアとの投資協定は、不動産市場をロシアの富裕層に開放するなどの内容で、同地域でのロシアビジネスの拡大につながるとみられる。
ブジャニヤ氏は、中心都市スフミにある議会からデモ隊が撤収することを辞任の条件とした。議会は15日に、ロシアとの投資協定を批准するかどうかの採決を行う予定だったが、抗議デモを受けて延期した。
これまでのところロシアは介入を控えており、事態の早期正常化を呼びかけている。ロシアの国営タス通信は、同地域の議会議長の発言として、早期選挙が実施されると報じたが、詳細は明らかにしていない。