G20、気候変動対策資金巡る対立打破か=関係筋
11月17日、20カ国・地域(G20)首脳会議が18、19の両日、ブラジル南東部リオデジャネイロで開かれる。写真はブラジルのルラ大統領とフォンデアライエン欧州委員長。G20を前にブラジルのリオデジャネイロで撮影(2024 ロイター/Ricardo Moraes)
Jake Spring
[リオデジャネイロ 17日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)首脳会議が18、19の両日、ブラジル南東部リオデジャネイロで開かれる。複数の関係筋によると、気候変動対策のための資金拠出を巡っては事前の協議で膠着状態が打破され、合意形成が成された模様だ。
数千億ドルに上る気候変動対策資金については、アゼルバイジャンで先週から開催中の国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)が目標設定を担っている。同会議では欧州を筆頭とする先進国が、中国や中東産油国など比較的裕福な途上国も資金供出に加わるべきだと主張。外交筋らによると、16日にG20の共同声明を巡ってリオで行われた協議でもこの点で意見が分かれ、ブラジルなどの途上国が欧州の提案に反対した。
しかし外交筋2人によると、17日朝の協議では、途上国による資金提供を義務化せず自発的なものとして声明に盛り込むことで合意に至った。
ただ、気候変動対策に後ろ向きなトランプ氏が米大統領選で勝利したことが今後、こうした合意に影を落としそうだ。
G20はこの他、貧困、飢餓、国際機関改革などについて協議する。ロシア軍が17日、ウクライナで大規模な空爆を実施したことから、この戦争のエスカレートにどう対処するかも議題となりそうだ。