ニュース速報
ワールド

UNRWA崩壊でガザ1世代が教育喪失、トップがイスラエル新法に懸念

2024年11月14日(木)10時30分

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリニ事務局長は13日、イスラエルが先月可決した新法の下でパレスチナ自治区ガザのUNRWAが崩壊すれば、ガザのパレスチナ人1世代全てが「教育を受ける権利を否定される」と警告した。写真は11月4日、ガザで撮影(2024年 ロイター/Ramadan Abed)

Michelle Nichols

[国連 13日 ロイター] - 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリニ事務局長は13日、イスラエルが先月可決した新法の下でパレスチナ自治区ガザのUNRWAが崩壊すれば、ガザのパレスチナ人1世代全てが「教育を受ける権利を否定される」と警告した。

この法律はイスラエルにおけるUNRWAの活動を禁止することなどが盛り込まれている。

ラザリニ氏は国連総会で「ガザでUNRWAを解体すれば、そのインフラに大きく依存している国連の人道支援が崩壊することになる」と懸念。「能力のある行政機関や国家が存在しない状態では、ガザの66万人以上の児童に教育を提供できるのはUNRWAのみとなり、それなしでは一世代全体が教育を受ける権利を否定されることになる」と訴え、法律の施行阻止に向けた行動を国連加盟国に求めた。

同法は、トランプ次期米大統領の2期目就任直後となる1月末に発効する予定。トランプ氏はバイデン大統領を上回る強力な親イスラエル姿勢を打ち出す公算が大きいとみられている。

ラザリニ氏は13日の記者会見で、トランプ氏に働きかける意向を示した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

FRB、雇用・インフレ目標達成に向け進展=クーグラ

ビジネス

ユーロ圏鉱工業生産、9月は前月比-2.0% 予想以

ビジネス

世界の石油市場、来年は供給過剰に=IEA

ビジネス

ECBは一段の利下げへ、インフレ目標達成の見通し=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:またトラ
特集:またトラ
2024年11月19日号(11/12発売)

なぜドナルド・トランプは圧勝で再選したのか。世界と経済と戦争をどう変えるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 3
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラッドレー歩兵戦闘車が「戦略的価値を証明」する戦闘シーン
  • 4
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 5
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 6
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 7
    NewJeansメンバー全員が事務所に最後通告「ミン・ヒジ…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    中国の言う「台湾は中国」は本当か......世界が中国…
  • 10
    トランプ再選を祝うロシアの国営テレビがなぜ?笑い…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫ファンはK-POPの「掛け声」に学べ
  • 3
    ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に突っ込む瞬間映像...カスピ海で初の攻撃
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    「遮熱・断熱効果が10年持続」 窓ガラス用「次世代…
  • 6
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 7
    「トイレにヘビ!」家の便器から現れた侵入者、その…
  • 8
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 9
    後ろの女性がやたらと近い...投票の列に並ぶ男性を困…
  • 10
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 1
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 2
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 3
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 6
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 7
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
  • 10
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中