ニュース速報
ワールド

米軍高官の解任リスト作成、トランプ氏政権移行チーム=関係筋

2024年11月14日(木)09時23分

 トランプ次期米大統領の政権移行チームは、解任が必要と見なす米軍高官のリストを作成しており、統合参謀本部幹部も含まれる可能性があると、関係筋が明らかにした。写真は国防総省(ペンタゴン)の建物。2020年10月、バージニア州で撮影(2024年 ロイター/Carlos Barria)

[ワシントン 13日 ロイター] - トランプ次期米大統領の政権移行チームは、解任が必要と見なす米軍高官のリストを作成しており、統合参謀本部幹部も含まれる可能性があると、関係筋が明らかにした。実現すれば国防総省における前代未聞の人事刷新となる。

ただ、関係筋の一人は、軍高官を一斉に解任することの実現可能性に疑問を示した。トランプ氏が承認するかも不明。ただ、同氏は選挙戦で社会的不公正に対する意識が高い「ウォーク」な中将や大将のほか、2021年のアフガニスタンからの撤退の失敗に責任がある当局者を解任すると発言していた。

2人目の関係筋は、米軍制服組トップの統合参謀本部議長を務めたマーク・ミリー氏とつながりがある幹部の排除に力を入れる公算が大きいとした。著名ジャーナリストのボブ・ウッドワード氏の新著「戦争」によると、ミリー氏はトランプ氏を「根っからのファシスト」と呼んでいる。

同筋は「ミリー氏によって昇格し、任命された人は全員いなくなるだろう」」と述べた。ミリー氏と関連がある幹部の詳細なリストがあるという。

トランプ氏は12日、国防長官にFOXニュース・チャンネルの司会者で元陸軍州兵のピート・ヘグセス氏を指名すると表明した。ヘグセス氏は今年出した著書で、次期大統領が国防総省の幹部を劇的に刷新することで、国を守り、敵を打ち負かす準備を整える必要があると論じた。

ヘグセス氏はブラウン現統合参謀本部議長も非難し、同職に任命されたのは黒人なのが理由かと疑問を呈している。

前出の関係筋は「統合参謀本部のナンバー1とナンバー2は即座に解任されるだろう」と語った上で、計画がまだ初期段階にあることに注意を促した。

現・元米政府当局者の一部は、これほど大幅な人事刷新は不必要で、ウクライナと中東で戦争が起きている中でさらなる混乱をもたらすため、実現可能性は低いと指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

午前の日経平均は続伸、2週間ぶり4万円乗せ 新年相

ビジネス

HIKAKIN所属のUUUM上場廃止へ、親会社のT

ワールド

原油先物は横ばい、中国の景気刺激策への期待で週間で

ワールド

25年度防衛予算案、過去最大の8.4兆円 トマホー
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2025
特集:ISSUES 2025
2024年12月31日/2025年1月 7日号(12/24発売)

トランプ2.0/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済/AI......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 2
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3個分の軍艦島での「荒くれた心身を癒す」スナックに遊郭も
  • 3
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部の燃料施設で「大爆発」 ウクライナが「大規模ドローン攻撃」展開
  • 4
    なぜ「大腸がん」が若年層で増加しているのか...「健…
  • 5
    「とても残念」な日本...クリスマスツリーに「星」を…
  • 6
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 7
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシ…
  • 8
    わが子の亡骸を17日間離さなかったシャチに新しい赤…
  • 9
    日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落
  • 10
    滑走路でロシアの戦闘機「Su-30」が大炎上...走り去…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 4
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 5
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシ…
  • 6
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 7
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 8
    9割が生活保護...日雇い労働者の街ではなくなった山…
  • 9
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 10
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中