フィリピン、ドゥテルテ前大統領に逮捕状なら国際刑事裁に協力へ
11月13日、フィリピン政府はドゥテルテ前大統領(写真)が進めた違法薬物の取り締まりで数千人が死亡した問題について、ドゥテルテ氏が国際刑事裁判所(ICC)への自首を望むのであれば阻止しないと表明、同氏に逮捕状が出れば従わざるを得ないと述べた。同日下院で開かれた公聴会で撮影(2024年 ロイター/Lisa Marie David)
Karen Lema
[マニラ 13日 ロイター] - フィリピン政府は13日、ドゥテルテ前大統領が進めた違法薬物の取り締まりで数千人が死亡した問題について、ドゥテルテ氏が国際刑事裁判所(ICC)への自首を望むのであれば阻止しないと表明、同氏に逮捕状が出れば従わざるを得ないと述べた。
ドゥテルテ氏は同日、議会の公聴会でICCを恐れてはいないと発言。ICCに対し人道の罪を巡る捜査を「急ぐ」よう求めた。
マルコス大統領の事務所は数時間後に声明を発表し、国際刑事警察機構(インターポール)から要請があればドゥテルテ氏の身柄引き渡しを検討すると表明。
ベルサミン官房長官は「政府は国際逮捕手配書が出れば、応じる必要のある要請だと感じるだろう。その場合、国内の法執行機関は全面的な協力しなければならない」と述べた。
フィリピン政府がICCに協力する意向を示唆したのは初めて。
ドゥテルテ氏はICCが違法薬物の取り締まりを巡る予備調査を開始したことを受けて、2019年3月にフィリピンのICC脱退を決めた。