ロシア、北朝鮮支援巡る批判に反論 軍事交流「国際法に違反せず」
10月30日、ロシアのネベンジャ国連大使(写真)は開かれた国連安全保障理事会の会合で、西側諸国がウクライナを支援する権利を主張しているのに対し、ロシアがウクライナとの戦争で北朝鮮などの同盟国から支援を受けられないのはなぜかと反発した。ニューヨークの国連本部で7月撮影(2024年 ロイター/David Dee Delgado)
Michelle Nichols
[国連 30日 ロイター] - ロシアのネベンジャ国連大使は30日に開かれた国連安全保障理事会の会合で、西側諸国がウクライナを支援する権利を主張しているのに対し、ロシアがウクライナとの戦争で北朝鮮などの同盟国から支援を受けられないのはなぜかと反発した。
オースティン米国防長官は同日、約1万人の北朝鮮兵が既にロシア東部に派遣され、ウクライナ国境に近いクルスク州で戦闘支援に投入されるようだと述べている。
会合では北朝鮮兵のロシア派遣について、米英や韓国、ウクライナなどから安保理決議や国連憲章に違反しているとの批判が相次いだ。
ネベンジャ氏は「仮にロシアと北朝鮮の協力に関する西側諸国の情報が全て正確だとしても」と前置きし、米国などはロシアが同盟国の支援を受ける権利がないという「欠陥だらけの論理」を押し付けようとしていると論じた。ロシアと北朝鮮の軍事交流は国際法に違反していないとも述べた。
韓国の黄浚局国連大使は、侵略行為の支援は国連憲章の原理原則に「完全に違反」していると批判。複数の安保理決議にも明確に違反しているとした。
ウクライナのキスリツァ国連大使は、同国の支援国に安保理の制裁下にある国はないと強調し、「全面的に制裁下にある北朝鮮から支援を受けることは国連憲章に明白に違反している」とし、国際法にも反すると指摘した。
北朝鮮の金星国連大使は「ロシアの主権と安全保障が米国や西側諸国の危険な試みに脅かされ、われわれの対応が必要と判断されれば必要な決定を下す」と語った。北朝鮮とロシアは緊密に連絡を取り合っているとした。