ガザ北部でイスラエル軍包囲強化、学校空爆などで子ども含む死者
パレスチナ自治区ガザ北部のガザ市で17日、イスラエルの空爆により11人が死亡した。北部ジャバリアで6日撮影。(2024年 ロイター/Hussam Al-Zaanin)
Nidal al-Mughrabi
[カイロ 17日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザ北部ジャバリアで17日、住民が避難していた学校にイスラエル軍の攻撃があり、子どもを含む19人が死亡、負傷者ももでている。ガザの保健当局がロイターに明らかにした。
医療関係者によると、同じく北部ガザ市でイスラエルの空爆により11人が死亡した。
イスラエル軍はガザ北部ジャバリアに戦車を展開させており、パレスチナと国連の当局者は食料と医薬品の不足に懸念を表明した。
ジャバリアの住民はイスラエル軍が空爆や戦車の砲撃、建物に仕掛けた爆弾などで住宅を破壊したと語っていた。
ガザの民間緊急サービスは、パレスチナ人の避難先だった学校が戦車の砲撃を受け火災が発生したため、負傷者数人を避難させたと明らかにした。
住民らによると、イスラエル軍はガザ市の北に位置するベイトハヌーン、ジャバリア、ベイトラヒヤを事実上封鎖し、避難命令に従って町を離れることが認められた家族以外の移動を禁止した。
ある住民は「(イスラエルは)紛争の初期に避難しなかったことを罰している。家や道路を破壊し住民を飢えさせようとしている」とチャットアプリを通じてロイターに語った。
イスラエル軍は17日、南部ラファで武装勢力を「排除」し、インフラを破壊し、武器を回収したと発表した。ガザ中部でも作戦を実行中としたが、北部については言及しなかった。
国連によると2日から15日までの間、ガザ北部には食料援助物資が届いていない。
ガザ当局の報道担当ディレクター、イスマイル・サワーバタ氏は、イスラエル軍が170日連続でガザ北部を包囲し、人道支援の拠点を全て閉鎖していると明らかにした。過去10日間のイスラエル軍の攻撃で342人が死亡したという。
「ガザ北部で起きているのは大量虐殺と民族浄化だ。避難計画の一環として家屋、住宅地区、道路、病院、学校、モスク、インフラが破壊されている」と語った。