ハンガリーの対ロシア・中国政策、安全保障のリスクに=欧州委員長
欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長(写真)は9日、ロシアや中国との関係を強化しているハンガリーは、欧州の安全保障を危険にさらしていると激しく非難した。ストラスブールの欧州議会で同日撮影(2024年 ロイター/Yves Herman)
Lili Bayer
[ブリュッセル 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は9日、ロシアや中国との関係を強化しているハンガリーは、欧州の安全保障を危険にさらしていると激しく非難した。同氏が強い言葉で批判するのは異例。
フォンデアライエン氏は、ストラスブールの欧州議会でハンガリーのオルバン首相と会談。ハンガリーがロシア侵攻に対抗するウクライナを支援するEUへの加盟に消極的であることや、ロシアと中国との関係を強化する姿勢を批判した。
同氏は、世界がロシアの戦争における残虐行為を目撃している中で、「この戦争について侵略者ではなく、侵略された側を責める人々がまだいる」と非難した。
これに対してオルバン氏は、フォンデアライエン氏の言葉に「驚いた」とし、1956年にソビエト連邦の支配に反対し民衆が蜂起したが失敗に終わったハンガリー動乱と、ウクライナの領土防衛のための戦いとの類似点を否定。ウクライナでの停戦を繰り返し呼びかけた。