マレーシア、EU森林破壊防止規制巡り欧州議会の柔軟な対応求める
10月8日、マレーシアのプランテーション産業・商品相、ジョハリ・アブドゥル・ガニ氏は、欧州連合(EU)欧州委員会が先週、森林破壊に関連する製品の輸入を禁止する法律の適用延期を提案したことを受け、欧州議会が環境対策でより柔軟な対応を取るよう望むと述べた。写真はEUの旗。昨年11月、ブリュッセルのEU本部で撮影(2024年 ロイター/Yves Herman)
Danial Azhar Ashley Tang
[クアラルンプール 8日 ロイター] - マレーシアのプランテーション産業・商品相、ジョハリ・アブドゥル・ガニ氏は8日、欧州連合(EU)欧州委員会が先週、森林破壊に関連する製品の輸入を禁止する法律の適用延期を提案したことを受け、欧州議会が環境対策でより柔軟な対応を取るよう望むと述べた。
ガニ氏は、1年間の延期により生産国は新たな規制の順守や自国の政策修正に必要な時間を確保できると指摘。
インドネシアとマレーシアは世界最大のパーム油生産国で、EUの規制が差別的で域内市場保護を狙ったものだとして強く反対してきた。
ジョハリ氏はパーム油関連イベントで「EUとの関係においてわれわれは順守する用意がある。小規模農家にはもう少し時間が必要だ。政府が農家の規制順守を支援する」と語った。
EUの規制は域内で流通する大豆、コーヒー豆、パーム油などに、生産過程で森林を破壊していない証明を義務づける内容。2024年末の適用予定だったが、欧州委員会は適用を1年間延ばす案を出した。
これとは別にジョハリ氏は、インドが先月、食用油の基本輸入税率の20%ポイント引き上げを決定したことについて、マレーシア産パーム油の需要は引き続き旺盛で、問題が生じるとは想定していないとコメントした。