豪企業景況感指数、9月は上昇 物価上昇圧力緩和で

　１０月８日、ナショナル・オーストラリア銀行（ＮＡＢ）が発表した９月の企業景況感指数は３ポイント上昇してプラス７となった。写真はシドニーのビジネス街で２０２１年６月撮影（２０２４　ロイター／Loren Elliott）

[シドニー ８日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行（ＮＡＢ）が８日発表した９月の企業景況感指数は３ポイント上昇してプラス７となった。雇用が持ち直し、物価の伸びが鈍化した。低成長期でも経済活動が底堅さを維持している状況を示唆した。

より変動の大きい企業信頼感指数は３ポイント上昇し、マイナス２となった。小売業や娯楽・個人向けサービス業が改善した。

ＮＡＢのオーストラリア経済担当責任者ガレス・スペンス氏は、企業信頼感は８月の落ち込みの一部を９月に回復したが、なお平均を大きく下回っている」と指摘した。

一方で、現行の景気サイクルで成長率が最も弱い時期にあるとみられるにもかかわらず、企業景況感は２０２４年半ばまでの平均近くで推移しているとした。

雇用指数は８月にプラス１に低下していたが、プラス５まで回復した。

９月は調査対象企業全体と小売業の物価の伸びがともに鈍化。ただ、投入価格の伸びは依然高い水準にあり、企業の収益性が圧迫されている可能性を示した。