ニュース速報
ワールド

北朝鮮、核保有大国への歩み加速へ 敵が攻撃なら核兵器使用も

2024年10月08日(火)14時15分

 10月8日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、核兵器を保有する軍事大国への歩みを加速させ、敵が攻撃してきた場合には核兵器の使用も辞さないと述べた。平壌で撮影。9月10日、国営の朝鮮中央通信(KCNA)の提供写真(2024年 ロイター)

[ソウル 8日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、核兵器を保有する軍事大国への歩みを加速させ、敵が攻撃してきた場合には核兵器の使用も辞さないと述べた。7日に大学で行った演説内容を国営の朝鮮中央通信(KCNA)が8日報じた。

金氏は、韓国が米国と共謀して地域を不安定化させ、適切な戦略兵器すら保有していないという事実をごまかそうとしていると非難し、韓国の尹錫悦大統領に言及した。金氏が尹氏の名前を挙げるのはここ1週間で2度目。

「尹錫悦は演説の中で共和国の終焉について無神経で下品な発言をしたが、これは彼が主君の力に対する盲目的な信仰に完全に取り憑かれていることを示すものだ」と述べた。

金氏は韓国を攻撃する意図はないとした上で、「敵がわが国に対して武力を行使しようとすれば」、北朝鮮軍はあらゆる攻撃手段をためらわずに講じ「核兵器の使用も排除しない」と述べた。「軍事大国と核保有国への道は加速するだろう」とも述べた。

韓国の首都ソウルでは先週、「国軍の日」に合わせて軍事パレードが行われた。尹氏は演説で、北朝鮮が核兵器を使用する日が同国の体制の終わりと発言した。

韓国国防省は国会議員への報告書の中で諜報情報を引用し、北朝鮮が新たな潜水艦を建造している可能性があると述べた。1月には金正恩氏が原子力潜水艦の建造を命じたと報じられている。建造はまだ初期段階にあり、この船が原子力潜水艦であるかどうかは不明だという。

北朝鮮はまた、おそらくロシアの協力を得て、核兵器を搭載できる潜水無人機の開発にも取り組んでいるという。

KCNAは別の報道で、金正恩氏がロシアのプーチン大統領に誕生日の祝電を送ったと伝えた。金氏はプーチン大統領を「最も親しい同志」と呼び、両国間の「戦略的・協力的な関係」を新たなレベルに引き上げると述べたと伝えた。

金氏とプーチン氏は6月に相互防衛協定を含む包括的戦略的パートナーシップを採択している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日鉄、ホワイトハウスが「不当な影響力」と米当局に書

ワールド

米議会、3月半ばまでのつなぎ予算案を可決 政府閉鎖

ワールド

焦点:「金のDNA」を解読、ブラジル当局が新技術で

ワールド

重複記事を削除します
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、何が起きているのか?...伝えておきたい2つのこと
  • 4
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 5
    映画界に「究極のシナモンロール男」現る...お疲れモ…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「汚い観光地」はどこ?
  • 7
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 8
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    「たったの10分間でもいい」ランニングをムリなく継続…
  • 1
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 4
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 7
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 8
    【クイズ】アメリカにとって最大の貿易相手はどこの…
  • 9
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中