ジョコ大統領支持率が年初来最低、選挙規則変更の動きで 今月退任へ
10月20日に退任するインドネシアのジョコ大統領の支持率が今年最低水準に落ち込んだことが、4日公表された世論調査で分かった。写真はジョコ大統領。8月16日に撮影(2024年 ロイター/Tatan Syuflana)
Ananda Teresia
[ジャカルタ 4日 ロイター] - 10月20日に退任するインドネシアのジョコ大統領の支持率が今年最低水準に落ち込んだことが、4日公表された世論調査で分かった。側近らの選挙規則変更の動きが響いたが、10年にわたる在任期間の大半よりは高水準だった。
インディケーター・ポリティク・インドネシアが先月末に1200人を対象に実施した調査では、大統領の支持率は7月調査で記録した過去最高の82%から低下して75%となった。
同機関の主任研究員ブルハヌディン・ムタディ氏によると、ジョコ氏の平均支持率は1期目が66%、2期目は71%だった。1・2月の調査ではそれぞれ79%と80%だった。
同氏は支持率低下について、ジョコ氏に近い議員らが8月に地方選挙の被選挙権年齢変更を試みて失敗したことが原因との見方を示した。変更されればジョコ氏の息子が州副知事に立候補できるようになっていたが、国会前に集まったデモ隊に機動隊が放水砲で対応するなど各地で激しい抗議活動が起こり、計画は頓挫した。
ただブルハヌディン氏は、インフレ管理を含めジョコ政権下の経済状況は比較的良好と国民の過半数が認識していることから、総合評価は高水準にとどまっていると分析した。