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ブラジル格付け、近い将来に引き上げる可能性低い=フィッチ幹部

2024年10月07日(月)09時23分

Luciana Magalhaes Fabricio de Castro

[サンパウロ 4日 ロイター] - 格付け会社フィッチの米州ソブリン部門のシニアディレクターで共同責任者のトッド・マルティネス氏は3日、投機級水準となっているブラジルの信用格付けを近い将来に引き上げる可能性は低いとの見解を示した。経済成長が予想を上回っているものの、財政を大幅に改善できるかどうかは疑問が残るためだと説明している。

格付け会社ムーディーズは今月1日、ブラジルの長期発行体とシニア無担保債の格付けを投機級水準では最上位となる「Ba1」へと1段階引き上げ、見通しをポジティブとした。これに対し、フィッチはより保守的なスタンスを維持した。

フィッチは現在、ブラジルの格付けを投資適格級より2つ下の「BB」とし、見通しは安定的としている。

マルティネス氏は「ブラジルの格付けを引き上げるには、政府がプライマリーバランス(PB)を黒字化できることにより大きな確信を持つ必要がある」と指摘した。

マルティネス氏はブラジル経済が予想よりも上振れを続けていると言及し、エコノミストらは2024年の国内総生産(GDP)成長率が約3%に達すると予想している。その一方で、マルティネス氏は「しかしながら財政は依然として弱点となっており、それが信頼感や為替レート、ひいては経済成長率にも波及している」との見方を示した。

ロイター
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