イスラエル、ヒズボラ空軍司令官を殺害 地上作戦の準備か
イスラエルとレバノンの親イラン武装組織ヒズボラとの交戦は26日も続き、イスラエルによる攻撃でヒズボラの空軍部隊の司令官が死亡した。写真はレバノン南部のティルス郊外で同日撮影(2024年 ロイター/Amr Abdallah Dalsh)
Timour Azhari James Mackenzie
[ベイルート/エルサレム 26日 ロイター] - イスラエルとレバノンの親イラン武装組織ヒズボラとの交戦は26日も続き、イスラエルによる攻撃でヒズボラの空軍部隊の司令官が死亡した。
複数の治安関係筋によると、死亡したのはモハマド・スルール氏。イスラエルはここ数日、ヒズボラ上層部の殺害を狙った攻撃を続けている。
レバノン保健省によると、イスラエル軍は首都ベイルート郊外に対する空爆を実施し、少なくとも2人が死亡、15人が負傷した。これにより、前日の夜からこの日にかけての攻撃による死者は28人になった。
交戦が続く中、イスラエル軍はレバノンとの国境近くで地上侵攻を想定した演習を実施。ヒズボラはイスラエル北部のキリヤット・シュモナのほか、イスラエル軍の北部司令部基地を攻撃したと表明した。
イスラエル空軍の司令官は動画で「イランからレバノンへの武器移転の可能性を阻止する」と言明。さらに、発令された場合に備え、レバノンとの国境に近い北部の戦線の部隊とともに「地上作戦の準備を進めている」と述べた。
23日の大規模攻撃開始以降、レバノンでこれまでに600人以上が死亡。ヒズボラは商都テルアビブを含むイスラエル国内の標的に向け数百発のミサイルを発射しているが、イスラエルの防空システムにより被害は限定されている。
米国、フランス、一部同盟国は25日、レバノン・イスラエル国境での21日間の即時停戦を要請。ただ、イスラエルのカッツ外相は26日、これを拒否した。