ニュース速報
ワールド

EU競争政策担当に指名のリベラ氏、巨大テックの支配力に対処へ

2024年09月18日(水)15時15分

 9月17日、欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、注目される上級副委員長(競争政策担当)にスペインのエコロジー移行担当相を務めるテレサ・リベラ氏(55)を指名した。写真はブリュッセルの欧州委員会本部前に掲げられた欧州旗。2023年3月撮影(2024年 ロイター/Johanna Geron)

Foo Yun Chee

[ブリュッセル 17日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は17日、注目される上級副委員長(競争政策担当)にスペインのエコロジー移行担当相を務めるテレサ・リベラ氏(55)を指名した。同氏は規制緩和を求める声と折り合いをつけながら、巨大テック、銀行、航空会社に立ち向かうことになる。

就任前には欧州議会の承認を得なければならない。

最大の課題の一つは、アマゾン、アップル、アルファベット傘下のグーグル、マイクロソフト、メタに反トラスト規制を順守させることだ。

退任するベステアー上級副委員長(競争政策担当)は、「デジタル市場法」の順守を怠っているとして、アップル、グーグル、メタの3社を標的に定めている。

もう一つの課題は、巨大テックが既存の支配力を活用することが懸念される中、普及する人工知能(AI)にどう対処するかということだろう。

リベラ氏は、ベステアー氏が始めたEU域外からの国家補助金に対する取り締まりも強化する可能性がある。米国や中国のライバルと競争できる大手企業育成を求める声もあるが、反トラスト規制の緩和を急ぐことはなさそうだ。

リベラ氏はまた、クリーンで公正かつ競争力のあるエネルギー移行を担当する上級副委員長にも指名された。欧州のグリーン目標達成任務を担う。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

独クリスマス市襲撃、容疑者に反イスラム言動 難民対

ワールド

シリア暫定政府、国防相に元反体制派司令官を任命 外

ワールド

アングル:肥満症治療薬、他の疾患治療の契機に 米で

ビジネス

日鉄、ホワイトハウスが「不当な影響力」と米当局に書
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、何が起きているのか?...伝えておきたい2つのこと
  • 4
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 5
    「たったの10分間でもいい」ランニングをムリなく継続…
  • 6
    映画界に「究極のシナモンロール男」現る...お疲れモ…
  • 7
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 8
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 9
    「私が主役!」と、他人を見下すような態度に批判殺…
  • 10
    【クイズ】世界で1番「汚い観光地」はどこ?
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 3
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 4
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 7
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 8
    【クイズ】アメリカにとって最大の貿易相手はどこの…
  • 9
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中