EU、欧州委「閣僚」候補を発表 新設防衛担当はリトアニア出身
欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は17日、閣僚に相当する欧州委員の候補を発表した。会見する委員長。(2024年 ロイター/Johanna Geron)
Marine Strauss Bart H. Meijer
[ストラスブール (フランス) 17日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は17日、閣僚に相当する欧州委員の候補を発表した。新設の防衛担当には欧州議会の中道右派「欧州人民党(EPP)」所属のアンドリウス・クビリウス議員(リトアニア)を起用した。ロシアの侵略も想定し軍事生産能力強化に取り組む。
独禁問題担当にはスペインのエネルギー・環境相のテレサ・リベラ氏、外相に当たる外交安全保障上級代表にはエストニア首相を務めたカヤ・カラス氏を指名した。
ブルトン委員(域内市場担当)の辞任を受け、フランスが候補に擁立したセジュルネ外相は産業戦略を担当する。
通商担当にスロバキアのマロシュ・セフコビッチ氏、予算担当にポーランドのピョートル・セラフィン氏を指名した。
欧州委員ポストは、各加盟国から1人ずつ選出される。候補者は、欧州議会での公聴会を経て承認を得る必要がある。
フォンデアライエン氏は記者会見で「欧州委は競争力の強化に取り組んでいる」とし、「競争力のある脱炭素化循環型経済の構築」を目指すと表明。「ロシアによるウクライナ戦争で引き起こされた安全保障の問題に加え、競争力を巡る問題も大きな影響を及ぼすようになっている」と述べた。
フォンデアライエン氏が発表した候補のうち女性は11人にとどまり、同氏が目指した目標を下回った。
次期欧州委員会は年末までに発足する見通し。