ロシア産ウラル原油、価格上限割り込む 世界的な相場安で
9月10日、ロシア産ウラル原油価格が西側諸国が同国への経済制裁として設定した、ロシア産原油の取引価格上限の1バレル=60ドルを割り込んだ。ロイターの試算で明らかになった。世界的な原油相場安が背景にある。写真はロシア・ガスプロムネフチの潤滑油工場。2022年11月撮影(2024年 ロイター/Olesya Astakhova)
[モスクワ 10日 ロイター] - ロシア産ウラル原油価格が10日、西側諸国が同国への経済制裁として設定した、ロシア産原油の取引価格上限の1バレル=60ドルを割り込んだ。ロイターの試算で明らかになった。世界的な原油相場安が背景にある。
バルト海の港で積み込まれるウラル原油の価格は10日、FOB(本船渡し)ベースで1バレル=59.89ドルに下落した。半面、黒海のノボロシスク港から積み込まれるウラル原油は60.33ドルと、依然として上限をわずかに上回る水準だった。
英国産北海ブレント原油の先物相場は0948GMT(日本時間午後6時48分)時点で、1.1%安の71.05ドル。弱い中国需要と世界市場の供給過剰リスクが引き続き相場を圧迫した。
ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータによると、ロシアの港でのウラル原油価格は非常に堅調に推移しており、年初来では6月の一時期を除き、60ドル超の水準をほぼ維持している。