ニュース速報
ワールド

ドイツ、全ての陸上国境管理で不法移民に対応 16日から6カ月間

2024年09月10日(火)09時46分

ドイツ政府は9日、不法移民に対応し、イスラム過激主義などの脅威から国民を守るため、全ての陸上の国境で国境管理を実施すると発表した。写真はドイツのマンハイムで6月に撮影した「国境封鎖」と書かれたサイン(2024年 ロイター/Heiko Becker)

Andreas Rinke Alexander Ratz

[ベルリン 9日 ロイター] - ドイツ政府は9日、不法移民に対応し、イスラム過激主義などの脅威から国民を守るため、全ての陸上国境で管理を強化すると発表した。16日に開始し、少なくとも6カ月継続する。

フェーザー内相は「国内の治安を強化し、不法移民に対する厳格な姿勢を維持する」と表明。政府が欧州委員会と隣接国に国境管理計画を通知した述べた。

政府は当局が国境で直接、より多くの移民を拒否できるようにする制度も設計したという。

ドイツではこのところ、反移民を掲げる右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が支持を拡大。政府は主導権を取り戻すため、移民問題への姿勢を強めている。

8月に西部で起きた刃物による襲撃事件の容疑者が難民施設に所属していたことを受け、移民を巡る懸念が高まっている。同事件では3人が死亡。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。

ドイツは昨年、初回の難民申請の急増に対応し、ポーランド、チェコ、スイスとの国境で管理を厳格化した。

これら3カ国およびオーストリアとの国境の管理により、2023年10月以降3万人の移民送還が可能になったという。

フェーザー氏は新たな制度により政府はさらに多くの移民を送還できるようになるが、保守派との非公開協議を控えているとし、内容への言及を避けた。

ドイツは前出の4カ国のほか、デンマーク、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フランスと国境を接している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナの長距離ミサイル使用可否、各加盟国の判断

ビジネス

英首相、日伊との次期戦闘機開発の重要性強調

ワールド

フィリピン、南シナ海サビナ礁への船舶配備を継続

ビジネス

VW、人員削減で引当金最大44億ドル計上か=ジェフ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優雅でドラマチックな瞬間に注目
  • 2
    エリザベス女王とフィリップ殿下の銅像が完成...「誰だこれは」「撤去しろ」と批判殺到してしまう
  • 3
    地震の恩恵? 「地震が金塊を作っているかもしれない」との研究が話題に...その仕組みとは?
  • 4
    ウィリアムとヘンリーの間に「信頼はない」...近い将…
  • 5
    バルト三国で、急速に強まるロシアの「侵攻」への警…
  • 6
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 7
    原作の「改変」が見事に成功したドラマ『SHOGUN 将軍…
  • 8
    広報戦略ミス?...霞んでしまったメーガン妃とヘンリ…
  • 9
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座…
  • 10
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 4
    アメリカの住宅がどんどん小さくなる謎
  • 5
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 6
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 7
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 8
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 9
    キャサリン妃、化学療法終了も「まだ完全復帰はない…
  • 10
    33店舗が閉店、100店舗を割るヨーカドーの真相...い…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すればいいのか?【最新研究】
  • 4
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 5
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 6
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 7
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 8
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
  • 9
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 10
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中