エジプト大統領が12年ぶりトルコ訪問、関係改善へ多分野で協力
トルコのエルドアン大統領(写真右)とエジプトのシシ大統領(左)がアンカラで会談し、パレスチナ自治区ガザの戦争や長く冷え込んでいた両国の関係修復について協議した。9月4日、トルコのアンカラで撮影(2024年 ロイター/Murad Sezer)
Tuvan Gumrukcu
[アンカラ 4日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領とエジプトのシシ大統領がアンカラで会談し、パレスチナ自治区ガザの戦争や長く冷え込んでいた両国の関係修復について協議した。エジプト大統領のトルコ訪問は12年ぶりとなる。
両国の関係は、エジプト軍トップを務めていたシシ氏が2012年にトルコが支援するイスラム組織「ムスリム同胞団」のモルシ前大統領を退陣に追い込んだことから、その翌年に崩壊。20年になってトルコがアラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、エジプトなどとの緊張緩和に向けた外交活動を開始したのをきっかけに改善し、昨年には相互に大使を再任命したほか、トルコがエジプトに攻撃用ドローン(無人機)を提供すると表明した。さらに今年2月、エルドアン氏が12年以来初めてカイロを訪問した。
エルドアン氏は4日にアンカラの空港でシシ氏を迎え、大統領官邸で2時間余りの首脳会談が行われた。
同氏は「われわれは双方に利益のあるウィンウィンの考え方で多面的な関係を進めていく」と述べ、特に天然ガスと原子力エネルギーの分野でエジプトとの関係を深めたいとの意向を示した。
一方、両国の閣僚らは、エネルギー、防衛、観光などの協力に関する18の覚書に調印した。