ニュース速報
ワールド

イスラエル軍、人質1人救出 ガザ南部の地下トンネルから

2024年08月28日(水)07時32分

イスラエル軍は27日、パレスチナ自治区ガザ地区南部での「複雑な救出作戦」により、昨年10月7日のイスラム組織ハマスによる襲撃で人質となっていたイスラエル人の男性(52)(写真)を救出したと発表した。(2024年 ロイター/Courtesy of Soroka Medical Center/Handout via REUTERS)

James Mackenzie Steven Scheer

[エルサレム 27日 ロイター] - イスラエル軍は27日、パレスチナ自治区ガザ地区南部での「複雑な救出作戦」により、昨年10月7日のイスラム組織ハマスによる襲撃で人質となっていたイスラエル人男性(52)を救出したと発表した。

男性はガザ国境近くのキブツで警備員として働いていた。病院に搬送され、健康状態は正常であるという。    

イスラエル軍のハガリ報道官は、この男性は地下トンネルから救出されたと述べた。ただ、ガザ地区に残る人質とイスラエル軍の安全を理由に、作戦の詳細については明らかにしなかった。

軍当局者はロイターに対し、兵士らが男性が発見された地域で活動しており、武装勢力や爆発物とともに人質が拘束されているとみられる複雑な地下システムを探索していると語った。

イスラエルのメディアによると、男性はほぼ8カ月間太陽を見ておらず、2カ月間一緒にいた別の人が隣で亡くなったと語ったという。

ネタニヤフ首相は救出活動を行った軍を称賛し、イスラエルは人質全員の帰還のために「たゆまぬ努力」を続けると述べた。

イスラエル軍トップのハレビ参謀総長は声明で「人質救出のために全力を尽くしている」と述べた。

今回の救出について、イスラエルのヘルツォグ大統領は「イスラエル国家とイスラエル社会全体にとって歓喜の瞬間」と言及。ネタニヤフ首相も救出活動にあたった軍を称賛した上で、イスラエルは人質全員の帰還のために「たゆまぬ努力」を続けるとの見解を改めて示した。

イスラエルとハマスの間では、米国などの仲介を通じ、ガザの停戦や人質の解放に向けた交渉が行われている。

ガザに拘束されている残る人質は108人と推定されているが、約3分の1はすでに死亡したとみられている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感、9月速報値は69.0 4

ビジネス

FRB大幅利下げ観測がほぼ拮抗、ドル対円で8カ月半

ビジネス

米選挙後まで延期か、USスチール買収巡る政権の決定

ワールド

米、ウクライナ長距離ミサイル使用巡る政策に変更なし
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢な処刑」、少女が生き延びるのは極めて難しい
  • 4
    世界に離散、大富豪も多い...「ユダヤ」とは一体何な…
  • 5
    キャサリン妃、化学療法終了も「まだ完全復帰はない…
  • 6
    33店舗が閉店、100店舗を割るヨーカドーの真相...い…
  • 7
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    ロック界のカリスマ、フランク・ザッパの娘が語る「…
  • 10
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 3
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 4
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が…
  • 5
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元…
  • 6
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 7
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 8
    メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...…
  • 9
    アメリカの住宅がどんどん小さくなる謎
  • 10
    メーガン妃が自身の国際的影響力について語る...「単…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 10
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中