シンガポール24年予算、家計・企業向け支出拡大へ 財務相が表明

2月16日、シンガポールのウォン財務相は2024年予算について、家計や企業へのインフレ圧力に対抗するため支出を拡大すると述べた。写真はシンガポールで2023年7月撮影(2024年 ロイター/Edgar Su)
Xinghui Kok Joe Brock
[シンガポール 16日 ロイター] - シンガポールのウォン財務相は16日、2024年予算について、家計や企業へのインフレ圧力に対抗するため支出を拡大すると述べた。
議会で「今年はインフレ状況の改善が期待されるものの、先行きには不透明感がある」と指摘。「インフレに対処する最善の方法は企業や労働者の生産性を向上させ、実質所得を増加させることだ」とし、家計への支援に19億シンガポールドル(14億1000万ドル)上乗せするほか、企業向けには最大4万シンガポールドルの法人税控除を盛り込んだ13億シンガポールドルの支援策が導入されると述べた。
今年の国内総生産(GDP)伸び率を1─3%と予測。23年は前年の3.8%から1.1%に低下した。
ただ、首相に就任する見通しのウォン氏は、GDPが全てではなく、財政的な制約や労働力や土地を巡る問題から国の成長スピードには限界があるため、政府は何が何でも成長を推し進めるわけではないとも述べた。