アイオワの共和党候補争い初戦、極寒で投票率低下ならトランプ氏有利か
1月14日、米大統領選の共和党候補指名争いの初戦となるアイオワ州党員集会が15日に開催される。写真は14日、同州エイムズで行われたニッキー・ヘイリー氏の集会(2024年 ロイター/Brian Snyder)
Nathan Layne Gabriella Borter Tim Reid
[インディアノラ(米アイオワ州) 14日 ロイター] - 米大統領選の共和党候補指名争いの初戦となるアイオワ州党員集会が15日に開催される。ただ記録的な寒さが見込まれる中、有権者の出足が鈍って投票率が下がり、トランプ前大統領にとってさらに有利な状況となってもおかしくない。
当日は氷点下30度になる予報で、史上最も寒いアイオワ党員集会になる見込み。
トランプ氏と候補指名を争うニッキー・ヘイリー元国連大使とフロリダ州のデサンティス知事は、初戦で良い結果を出してトランプ氏独走の勢いをそぎたい考えだが、極寒の気温でこの計算が狂う可能性がある。
デモイン・レジスター/NBCが13日発表した調査では、トランプ氏は各候補の中で非常に強い支持を表明している有権者の数が最も多く、寒さの影響を受けない可能性が示唆された。
トランプ氏はインディアノラにおける集会で「家でじっとしている場合ではない。投票に出て死ぬことになってもそれだけの価値がある」と述べて聴衆の笑いを誘った。同氏のトレードマークである赤い野球帽をかぶり厚着をした500人余りの支持者が会場を埋めた。
同調査によると、アイオワ州での支持率はトランプ氏が48%、2位はヘイリー氏の20%で、デサンティス氏は16%と3位に後退している。
ヘイリー氏は、あえて自身が屋外で降り積もった雪のそばに立ち、強風にさらされている動画を投稿し、「寒いのは分かっているが、われわれはあなた方に外に出て(投票して)もらう必要がある」と訴えた。
デサンティス氏もCNNの番組で、投票率が大幅に低下すれば1票の重みが増すとして、自身の支持者に寒さに負けずに投票するよう訴えた。
共和党候補は、多くの州の予備選や党員集会を経て正式に指名されるが、トランプ氏の圧倒的な優勢により、同氏がこのアイオワ州や23日に行われるニューハンプシャー州の予備選で勝利すれば、指名獲得に向けた勢いを止めるのは難しくなりそうだ。
アイオワ州党員集会は2016年に投票者数が過去最高の18万7000票を記録しており、共和の登録有権者の約29%に上った。12年は18%近くだった。
15日の党員集会は午後7時(日本時間16日午前10時)から学校や飲食店などの会場に有権者が集まり、投票する。