国連軍、中国とロシアの北朝鮮支援を懸念=米国防長官

オースティン米国防長官は14日、朝鮮戦争の休戦協定を履行している国連加盟国は中国とロシアが北朝鮮の軍事力拡大を後押ししていること懸念していると述べた。写真はオースティン国防長官。ソウルで13日撮影。(2023年 ロイター/JUNG YEON-JE/Pool via REUTERS/File Photo)
Ju-min Park Daewoung Kim
[ソウル 14日 ロイター] - オースティン米国防長官は14日、朝鮮戦争の休戦協定を履行している国連加盟国は中国とロシアが北朝鮮の軍事力拡大を後押ししていることを懸念していると述べた。
国連軍司令部に参加する17カ国と韓国は14日、ソウルで国防相会合を開いた。
オースティン氏は「われわれは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が国連安全保障理事会の制裁を逃れるために中国とロシアがその能力拡大を支援していることを深く懸念している」とし、「ロシアと北朝鮮の軍事協力が最近拡大していることも問題と捉えている」と述べた。
米国は、ウクライナとの戦争で使用する軍事装備を北朝鮮がロシアに供給していると非難している。また、ロシアが北朝鮮に技術的軍事支援を提供しているとも批判している。
北朝鮮とロシアは武器取引を否定しているが、両国首脳は9月にロシアの極東で会談した際、より緊密な軍事協力を約束した。北朝鮮の同盟国である中国は、国際的な義務を順守していると主張している。
韓国の申源シク国防相は、朝鮮戦争当時と異なり北朝鮮は現在国連に加盟しており、攻撃的な行為を控えるよう警告を受けていると述べた。
「北朝鮮が再び韓国を侵略すれば、国連加盟国が国連軍司令部を攻撃するという矛盾が生じる」と指摘。「朝鮮戦争中に北朝鮮を支えた国々が再び支援しようとすれば、北朝鮮と共に国際社会から重大な罰を受けることになるだろう」と語った。
国連軍と韓国の共同声明は「朝鮮半島に対するいかなる敵対行為や武力攻撃の再開にも国連軍は団結する」とし、北朝鮮の「違法な」核・弾道ミサイル計画を非難した。
韓国、米国、その他の国連加盟国は演習を拡大することで一致したとする一方で、朝鮮半島の平和に向けて対話の必要性を指摘した。
韓国海軍は14日、韓米海軍が今週、朝鮮半島の東海岸沖で対潜水艦演習を含む共同訓練を実施していると明らかにした。