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インド、ロシア産石油の輸入継続 通商拡大へ 外相がモスクワ訪問

インドのジャイシャンカル外相は8日、訪問先のモスクワでロシアのラブロフ外相と会談を行った。会談後、インドはロシアとの通商関係を拡大させているとし、自国の利益になるためロシア産石油の輸入を継続すると表明した。写真はモスクワで行った会談後の共同記者会見で握手するインドのジャイシャンカル外相(左)とロシアのラブロフ外相(右)(2022年 ロイター/Maxim Shipenkov)
[ニューデリー 8日 ロイター] - インドのジャイシャンカル外相は8日、訪問先のモスクワでロシアのラブロフ外相と会談を行った。会談後、インドはロシアとの通商関係を拡大させているとし、自国の利益になるためロシア産石油の輸入を継続すると表明した。
ジャイシャンカル外相がラブロフ外相と会談するのは今年に入り5回目。モスクワを訪問するのはロシアがウクライナに侵攻してからは初めてで、今回の訪問には農業、石油・天然ガス、港湾・海運、金融、化学・肥料、貿易を担当する政府高官が同行した。
ラブロフ外相との共同記者会見で「ロシアは安定した長期パートナー国だ。何十年にもわたる二国間関係で両国は相いに大きな恩恵を受けてきた」と述べた。
主要7カ国(G7)のロシア産石油に価格上限を設ける計画については、インドは世界第3位の石油・天然ガス消費国であると同時に、所得水準が低いため、自国の利益に目を向けなければならないと語り、「こうしたことを踏まえると、ロシアとの関係はインドにとって有利に働いている。インドにとって有利なら継続したい」と述べた。
インドは中国に次いで第2位のロシア産石油の輸入国。インドの石油輸入に占めるロシア産石油の割合は、ウクライナ侵攻前の2%から9月には過去最高の23%に急増した。
インドを巡っては、米国のイエレン財務長官が週内にニューデリーを訪問し、ロシア産石油の価格上限設定などについて政府高官と協議する。