ニュース速報

ワールド

EU、ブレグジット巡り英に警告 3月以降の交渉「顕著な進展なし」

2018年05月15日(火)13時54分

 5月14日、EUのバルニエ首席交渉官はブリュッセルで開かれたEU27カ国閣僚会合で、3月以降は英国との交渉で「顕著な進展がない」と語った。EU27カ国閣僚会合に出席する同主席交渉官。ブリュッセルで撮影(2018年 ロイター/Francois Lenoir)

[ブリュッセル 14日 ロイター] - 欧州連合(EU)は14日、英国のEU離脱(ブレグジット)を巡り、今秋の最終合意までに時間がないと英国に警告した。

EUのバルニエ首席交渉官はブリュッセルで開かれたEU27カ国閣僚会合で、3月以降は英国との交渉で「顕著な進展がない」と語った。EU議長国のブルガリアが明らかにした。

外交官やEU当局者はこれまで、6月28─29日のEU首脳会議においてEUと英国が大幅に交渉を進展させることができるかについて懐疑的な見方を示している。

バルニエ氏は「英国の秩序ある離脱に向けた準備にはさらなる作業が必要だ。われわれは、まだたどり着くべきところに来ていない」と指摘。アイルランド国境問題などで交渉が難航していると付け加えた。

現在のスケジュールでは10月の最終合意に向け、6月に交渉が進展することが重要とみなされている。

EU議長国であるブルガリアのエカテリーナ・ザハリエバ副首相は「10月まで5カ月しかなく、離脱協定に関連したいくつかの主要問題を解決する必要が依然としてある。6月にわれわれはアイルランドや統治、全ての残る離脱問題でかなりの進展をみる必要がある」と述べた。

また、オランダのステフ・ブロック外相はスケジュールの延期を議論するのは時期尚早だと述べた。

一方、英国でメイ首相は、強硬なEU離脱派と、EUとの密接な関税協力を維持するよう求める穏健派の間で板挟みとなっている。

メイ首相の報道官は期限に合わせるよりも正しい合意を得ることに注力していると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は反落で寄り付く、米ハイテク株安や円高を嫌

ワールド

英国が対ロシア制裁を発表、「ウクライナ戦争初期以来

ワールド

中国は「最も手ごわい」ライバル、米科学技術政策局長

ワールド

アップル、米に今後4年で5000億ドル投資 研究開
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】
  • 2
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映像...嬉しそうな姿に感動する人が続出
  • 3
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 4
    見逃さないで...犬があなたを愛している「11のサイン…
  • 5
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 8
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 9
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 10
    トランプが「マスクに主役を奪われて怒っている」...…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映…
  • 7
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 8
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 9
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中