牧野フ、ニデックTOBに対抗続ける姿勢 「独立性担保」
Kentaro Okasaka
[東京 30日 ロイター] - 工作機械の牧野フライス製作所の宮崎正太郎社長は30日、オンライン決算説明会で、ニデックによる同意なき買収提案に引き続き対抗していく姿勢を示した。
宮崎社長は「客のため、取引先、従業員のためにも独立性を担保していくということが最大限のこれからの取り組みだ」と述べた。
永野敏之専務も「ホワイトナイト(友好的な買収者)と一緒になった場合の一番の効果は独立性だ」と指摘。「お付き合いしている客と現状通りお付き合いでき、ビジネスができるのが最大のメリットだ」と語った。
牧野フは、複数の第三者から完全子会社化を目的とした買収の初期的な意向表明書を受け取ったことを明らかにしている。ただ、30日の説明会では宮崎社長らから具体的内容への言及はなかった。
ニデックは4日から株式公開買い付け(TOB)を開始。牧野フは反対を表明して新株予約権の無償割り当てなどの対抗措置発動を決議しており、6月の株主総会に付議する。ニデックは差し止めを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。
牧野フは同日、2026年3月期通期の連結営業利益が前期比16.1%増の215億円になる見通しと発表した。売上高は同2.5%増の2400億円を見込む。
人件費などの経費増や円高が利益を下押しするが、販売単価の見直しや業務効率の改善を実施する。連結受注高は前年比2.9%増の2450億円を見込んでいる。
25年3月期の連結営業利益は同13.1%増の185億円だった。