EXCLUSIVE-米GM、オハイオ州の工場で変速機の生産増強

米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が中西部オハイオ州トレドの工場で変速機の生産を増強するため、電気自動車(EV)用の電動ドライブユニット(EDU)の一部の生産ラインをガソリン車の変速機に振り向けることが23日、分かった。写真は、米ミシガン州デトロイトにある同社本社のロゴ表示。2021年3月、デトロイトで撮影(2025年 ロイター/Rebecca Cook)
[デトロイト 23日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が中西部オハイオ州トレドの工場で変速機の生産を増強するため、電気自動車(EV)用の電動ドライブユニット(EDU)の一部の生産ラインをガソリン車の変速機に振り向けることが23日、分かった。同工場で生産する変速機は、南部インディアナ州フォートウェインの組立工場で手がける小型ピックアップトラックに使われている。
トランプ米大統領が輸入自動車に25%の関税を課したのを背景に、GMがインディアナ州の工場で増産することをロイターは今月上旬に報じていた。GMの広報担当者は、トレドでの生産態勢変更は関税とは関係がないとして「現在の需要と製造が力強いことに対応し、ICE(内燃機関)推進ユニットの追加生産のために製造計画を見直す」とコメントした。
トレド工場のロブ・モリス工場長が従業員に説明したメモによると、同工場のEDU生産ラインの一つを変速機の製造用に変更する。もう一つのEDU生産ラインに関する情報更新はないという。
GMはEVの生産計画を変更しており、中西部ミシガン州オリオンの組立工場では電気駆動トラックの生産開始を先送りした。2024年には北米で20万台のEVを生産、出荷する目標だったが、18万9000台に終わった。
自動車研究センター(CAR)は、トランプ氏が4月上旬に発動した輸入自動車への25%の関税により、25年に米国内の自動車メーカーに約1080億ドルのコスト増をもたらすと試算している。