英中銀、世界貿易混乱による成長リスク深刻に受け止め=ベイリー総裁

4月23日、イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁(写真)は、世界貿易の混乱に起因する経済成長リスクをとても深刻に受け止めていると述べた。2月6日、ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Kin Cheung)
[ワシントン 23日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は23日、世界貿易の混乱に起因する経済成長リスクをとても深刻に受け止めていると述べた。
国際通貨基金(IMF)の春期会合出席のため訪れた米首都ワシントンで、国際金融協会(IIF)が開いたイベントにおける発言。
ベイリー氏は、英国が開放的な経済構造という性質を持つので世界的な混乱の直撃を受けることになると指摘し、IMFが22日に公表した今年の世界と英国の成長率見通しがいずれも急激に下振れたことに言及。このイベントでトランプ米大統領の関税・通商政策の影響を英中銀は政策判断でどの程度考慮すべきか聞かれると「われわれは成長に対するリスクを極めて重大に受け止めなければならない」と答えた。
その上で「2週間先には政策金利の決定が控えているので、われわれは現在この問題を徹底的に検討中だ」と付け加えた。
23日の金融市場では、英中銀が5月8日に開く次回会合で政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げる確率は100%と見込まれた。