物言う株主が日鉄に提案、企業買収で損失発生なら業績報酬減額

　４月１７日、アクティビスト（物言う株主）のストラテジックキャピタル（ＳＣ、東京都渋谷区）は、日本製鉄が６月に開催予定の株主総会に向け株主提案権を行使する書面を送ったと発表した。写真は２０２４年４月、都内で撮影（２０２５年　ロイター／Issei Kato）

Shinichi Uchida

［東京　１８日　ロイター］ - アクティビスト（物言う株主）のストラテジックキャピタル（ＳＣ、東京都渋谷区）は１７日、日本製鉄が６月に開催予定の株主総会に向け株主提案権を行使する書面を送ったと発表した。総会以降に買収する企業に関連して減損損失などが発生した場合、損失額を加味して代表取締役の業績連動報酬を算定し直し、減額支給するよう求めた。

ＳＣは日鉄が米鉄鋼大手ＵＳスチールの買収を目指していることに触れ、大きな成長可能性があるとする一方、「規模拡大が株主価値拡大につながるかといった観点では懸念が残る」と指摘した。報酬の構成比を巡っては、株式報酬を導入するほか、ＵＳスチールなど大型買収が実現した場合、業績連動報酬の基準額を見直すべきとも訴えた。

このほか、上場子会社の少数株主保護を唱える提案も行った。