ニュース速報
ビジネス

日経平均は大幅に反落、米相互関税の発動後に下押し強まる

2025年04月09日(水)16時05分

 4月9日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比1298円55銭安の3万1714円03銭と大幅に反落して取引を終えた。写真は同日、都内で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Noriyuki Hirata

[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比1298円55銭安の3万1714円03銭と大幅に反落して取引を終えた。トランプ関税への警戒感が継続し、荒い値動きとなった。朝方から米株安を嫌気した売りが先行し、午後に米相互関税が発動されると下げが強まった。一時1700円超安に下げ幅を拡げたが、引けにかけて大きく下げ幅を縮めた。

午後1時過ぎに米国の相互関税が発動すると、日経平均は先物に断続的な売りが観測されて一時1754円安の3万1258円18銭まで下押しを強めた。ドル/円が一時144円台に下落する円高基調だったことや、国内金利の上昇基調も株価の重しになった。

業種別の動向は前日の真逆となり、ディフェンシブや内需株の下げが相対的に小さかった一方、景気敏感株の下げが大きかった。

市場では「前提を立ててフェアバリューを探ろうにも、トランプ氏の発言ひとつでひっくり返るため、根拠を示しにくい。しばらくは高いボラティリティが続きそうだ」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との声が聞かれた。

TOPIXは3.4%安の2349.33ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比3.4%安の1209.05ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆5295億5700万円だった。東証33業種はすべてが下落した。値下がり率上位には非鉄金属や保険、鉱業などが並んだ。

ソフトバンクグループやアドバンテストといった日経平均への寄与度の高い銘柄群の下げが目立った。欧州連合(EU)が炭素繊維の自動車材料としての使用規制を検討していると一部で報道があり、東レは大幅安だった。

一方、前日に決算を発表したパルグループホールディングスや、旧村上ファンド系の投資会社が保有比率を引き上げたフジ・メディア・ホールディングスは大幅高だった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が2.73%安の573.09ポイントと反落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが148銘柄(9%)、値下がりは1473銘柄(89%)、変わらずは16銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値 

日経平均 31714.03 -1298.5 32529.2 31,258

5 3 .18─32

,565.8

4

TOPIX 2349.33 -82.69 2395.24 2,318.

53─2,3

97.81

プライム指数 1209.05 -42.59 1233.77 1,193.

18─1,2

33.77

スタンダード指数 1154.35 -21.11 1163.64 1,142.

81─1,1

64.30

グロース指数 734.40 -20.63 747.53 718.25

─747.7

1

グロース250指 573.09 -16.08 583.71 559.41

数 ─583.7

9

東証出来高(万株 275165 東証売買代金( 55295.5

) 億円) 7

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

FRB議長に「不満」、求めれば辞任するだろう=トラ

ワールド

トランプ氏、中国と「良いディールする」 貿易巡り

ビジネス

米一戸建て住宅着工、8カ月ぶり低水準 3月は14.

ビジネス

ECB、6会合連続利下げ 貿易戦争で「異例の不確実
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判もなく中米の監禁センターに送られ、間違いとわかっても帰還は望めない
  • 3
    米経済への悪影響も大きい「トランプ関税」...なぜ、アメリカ国内では批判が盛り上がらないのか?
  • 4
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    ノーベル賞作家のハン・ガン氏が3回読んだ美学者の…
  • 7
    関税を擁護していたくせに...トランプの太鼓持ち・米…
  • 8
    金沢の「尹奉吉記念館」問題を考える
  • 9
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 10
    「体調不良で...」機内で斜め前の女性が「仕事休みま…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 7
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 8
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中