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午後3時のドルは145円前半へ下落、半年ぶり安値接近 米関税発動で不安定

2025年04月09日(水)15時47分

 4月9日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の145円前半で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)

Shinji Kitamura

[東京 9日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の145円前半で取引されている。米国の相互関税発動後にドル安が加速し、4日につけた半年ぶり安値の144円半ばに一時接近した。

ドルはこの日も荒れ模様で、朝方の高値146円半ばから上下動を繰り返しつつ、次第に上値を切り下げ、午後1時過ぎには144.58円と、日中高値から2円近い下げとなった。米株先物やアジア株が大きく下落する中、リスク回避的に円が買われた。

米国は日本時間きょう午後1時1分に相互関税を発動した。日本に24%、中国に104%などの高い関税率を適用する。

発動と前後してドルが安値をつけた昼頃、特段の手掛かりが見当たらない中で、米金利が急速に上昇し、米株先物とドルが下落する米国のトリプル安が進む場面があった。

市場では「トランプ政権の強硬的な姿勢を受けて、もはや米国に資産を置くことに不安を感じる投資家が増えてきたとしてもおかしくない」(ふくおかフィナンシャルグループのチーフストラテジスト、佐々木融氏)として、米国から資本流出が加速する可能性が警戒されている。

その後、米金利の上昇が一服すると、ドルは145円台を回復した。日本の財務省と金融庁、日銀が午後4時から国際金融資本市場について情報交換会合を開催するが、市場の急変動は世界的に発生していることもあり、日本政府だけで「効果的な策を講じるのは難しいだろう」(国内金融機関のアナリスト)との指摘が出ていた。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 145.10/145.11 1.1061/1.1062 160.51/160.52

午前9時現在 145.86/145.87 1.0977/1.0979 160.11/160.12

NY午後5時 146.28/146.31 1.0956/1.0958 160.27/160.32

ロイター
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