ニュース速報
ビジネス

米イースター商戦の売上高、前年比5%増に=業界団体予想

2025年04月09日(水)08時13分

 4月8日、全米小売業協会(NRF)は、米国での2025年のイースター商戦での売上高が前年比5%増の約236億ドルになるとの予測を発表した。写真は、スーパーに陳列された販売用のキャンディ。2024年3月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Jessica DiNapoli)

[8日 ロイター] - 全米小売業協会(NRF)は8日、米国での2025年のイースター商戦での売上高が前年比5%増の約236億ドルになるとの予測を発表した。物価高と景気の先行きの不確実性が懸念材料となっているものの、イースター商戦での菓子やギフトなどの購入は堅調に推移すると予想している。

トランプ米大統領が打ち出した輸入品への関税強化は景気後退の懸念を高め、米国の消費者心理に暗い影を落としている。だが、クリスマス商戦が好調だった小売業大手のターゲットや、1ドルショップなどはイースター商戦も堅調に推移すると予想している。

前年のイースター商戦での売上高は224億ドルだった。

NRFは消費者の過半数がイースターで買い物をすると予想しており、36%の消費者がセールやプロモーションの商品に触発されると予想。買い物品目で最も多くなるのは食品の74億ドル、次いでギフトの38億ドル、菓子の33億ドルになると見込んでいる。

鳥インフルエンザの流行で数百万羽の鶏が処分されたのを背景に、2月には卵が不足し、卵の価格が前年の約2倍になった。

小売業大手ウォルマートは毎年恒例となっているイースター向けの食事セットから卵を外し、代わりに価格を前年より下げた。

NRFの産業・消費者インサイト担当副会長のキャサリン・カレン氏は「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の最中にも見られたように、イースターのような祝祭日は米国人にとって先行きが不確実な時期に特に意味がある。イースターのお祝いを優先する傾向は今年も見られている」と指摘。その上で「物価上昇や景気による悪影響を実感している消費者が、伝統的なお祝いを続けるために他の分野の支出を切り詰めたり、セールに目を向けたり、より安価な代替品を探したりすることが分かっている」と言及した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ECB理事会後のラガルド総裁発言要旨

ビジネス

トランプ氏、FRBに利下げ要求 パウエル議長解任「

ビジネス

金融政策変更の差し迫った必要なし、関税の影響見据え

ビジネス

ECB、6会合連続利下げ 預金金利2.25%に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気ではない」
  • 3
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判もなく中米の監禁センターに送られ、間違いとわかっても帰還は望めない
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「話者の多い言語」は?
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    米経済への悪影響も大きい「トランプ関税」...なぜ、…
  • 7
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 8
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 9
    金沢の「尹奉吉記念館」問題を考える
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 9
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 10
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中