年末の米原油先物58ドル、米景気後退回避と供給増なら ゴールドマン予測

ゴールドマン・サックスは4月7日付のノートで、米国の景気後退回避と、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の供給増という2つの前提に基づく、北海ブレント原油先物と米WTI原油先物の予想を示した。適さ詩集ミッドランドの油田で2月撮影(2025年 ロイター/Eli Hartman)
[8日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは7日付のノートで、米国の景気後退回避と、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の供給増という2つの前提に基づく、北海ブレント原油先物と米WTI原油先物の予想を示した。
第一の前提は、9日に一部の国・地域の税率が上乗せされる米相互関税が大幅に引き下げられ、米経済が景気後退を回避すること。第二の前提はOPECプラスの原油供給が緩やかに増加し、6、7月に日量13万─14万バレルずつ増加すること。これらの前提で、北海ブレントは2025年12月には1バレル=62ドル、26年12月は55ドル、米WTIは25年12月が58ドル、26年12月は51ドルになると予想した。
典型的な米景気後退とOPECのベースラインシナリオに基づく予測では、ブレントは25年12月までに58ドル、26年12月までに50ドルまで下落するとした。
ゴールドマンは、関税政策が急転換すれば、原油価格は予測を上回る可能性が高いと述べた。
世界的な成長減速シナリオで、OPECのベースラインシナリオを維持した場合、ブレントの予想は25年12月が54ドル、26年12月は45ドル。
より極端で可能性が低いシナリオとして世界的な成長減速と、OPECプラスの減産の完全な解消の両方が起こった場合、ブレントは26年後半までに40ドル弱まで下落すると予想した。
0603GMT(日本時間午後3時03分)時点でブレントは64.72ドル前後、WTIは61.26ドルで推移している。