ニュース速報
ビジネス

日経平均は4日ぶり反発、米関税懸念後退を好感 終日堅調維持

2025年03月25日(火)16時35分

 3月25日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比172円05銭高の3万7780円54銭と4日ぶりに反発して取引を終えた。写真は2024年2月、都内の株価ボードで撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Fumiya Mizuno

[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比172円05銭高の3万7780円54銭と4日ぶりに反発して取引を終えた。朝方は、米国の関税政策を巡る懸念が和らぎ前日の米国株市場が上昇した流れを引き継ぎ買い優勢となり、一時507円16銭高の3万8115円65銭まで上昇した。その後は、期末要因などが意識され後半は伸び悩んだものの、終日堅調な地合いを維持した。

トランプ関税で自動車について、4月2日の発表が見送られる方向と伝わったことが好感され、自動車株が買われた。24日の米国株式市場でも、トランプ政権が貿易相手国に対する関税でより控えめな姿勢を取る可能性があるとの期待からエヌビディアやテスラなどが上昇していた。

ただ、日経平均は心理的節目の3万8000円を回復する場面はあったものの、国内金利の上昇基調が続いていることが重しとなったほか、「トランプ関税について完全に不安が解消されたわけではない中、上値を積極的に買う動きにはならない」(国内証券ストラテジスト)という。期末接近で需給思惑が生じやすい中で、3万8000円は戻りの関門として強く意識されているとの印象を与えた。

市場では「トランプ関税に対する警戒感がとても根強いため、それが完全に払拭されるまで(株価の)上値は重くならざるを得ないのではないか」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)の指摘もある。

TOPIXは0.24%高の2797.52ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.23%高の1439.84ポイントだった。プライム市場の売買代金は3兆9340億9900万円だった。

東証33業種では、値上がりは精密機器、不動産業、繊維製品など27業種、値下がりは銀行業など6業種だった。

個別では、トヨタ自動車が堅調、ディスコ、フジクラなどが高い。三菱地所、ファーストリテイリングなどもしっかりだが、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三菱重工業などがさえなかった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.92%高の671.72ポイントと上昇した。

きょう新規上場したビジュアル・プロセッシング・ジャパンは公開価格の2.12倍となる3040円、上場2日目のミライロは公開価格の2.44倍となる661円でそれぞれ初値を付けた。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1008銘柄61(%)、値下がりは562銘柄(34%)、変わらずは67銘柄(4%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 37780.54 172.05 37953.15 37,686.26─38,115.65

TOPIX 2797.52 6.64 2811.65 2,790.05─2,818.36

プライム指数 1439.84 3.36 1447.17 1,436.01─1,450.57

スタンダード指数 1316.46 3.42 1318.21 1,314.16─1,318.21

グロース指数 862.58 7.21 858.91 858.52─863.48

グロース250指数 671.72 6.15 668.31 668.00─672.49

東証出来高(万株) 164014 東証売買代金(億円) 39340.99

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英長期インフレ期待、3月は2年半ぶり高水準=シティ

ワールド

米連邦航空局、今年管制官2000人採用へ ボーイン

ワールド

米関税はインフレ招く、鉄鋼関税でWTOに提訴へ=ブ

ビジネス

トランプ氏、輸入自動車に25%関税 4月3日発効 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 8
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 9
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中