ユーロ圏総合PMI、3月は7か月ぶり高水準 製造業生産が拡大

3月24日、 S&Pグローバルがまとめた3月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は7カ月ぶりの高水準に上昇した。独シュトゥットガルトの自動車工場で2024年3月撮影(2025年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[24日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめた3月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は7カ月ぶりの高水準に上昇した。主要産業であるサービス業が減速したものの、製造業の低迷が和らぎ、全体として拡大基調を維持した。
総合PMIは50.4。2月の50.2から上昇し、昨年8月以来の高水準となった。今年に入り、景況拡大と縮小の分かれ目となる50を上回り続けている。ただロイターがまとめたエコノミスト予想の50.8には届かなかった。
サービスPMIは50.4。エコノミストの予想(51.0)に反し前月の50.6から低下した。
一方、製造業PMIは47.6から48.7に改善し2年超ぶりの高水準。エコノミストの予想(48.2)を上回った。工場の生産が2年ぶりに拡大に転じ、指数は48.9から50.7に上昇し2022年5月以来の高水準となった。
ハンブルク商業銀行(HCOB)のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は、単一のデータで本格的回復到来と考えるのは早計だが、生産が23年3月以来初めて拡大したことは注目に値すると述べた。
コスト上昇を受け、製造業の投入、産出価格ともに7カ月ぶりの大幅上昇となった。
景況感の改善を映し雇用が改善した。雇用総合指数は49.2から50.1に上昇し、8カ月ぶりに節目を超えた。