ニュース速報
ビジネス

日経平均は続伸、3万8000円維持 米関税への過度な懸念和らぐ 

2025年03月26日(水)15時48分

 3月26日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比246円75銭高の3万8027円29銭と、続伸して取引を終了。写真は昨年2月、都内の株価ボードで撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 26日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比246円75銭高の3万8027円29銭と、続伸して取引を終了。心理的節目の3万8000円を維持した。米国の関税政策に対する過度な警戒感が和らぎ、買い優勢の展開となった。為替の円安基調も投資家心理を支えた。主力銘柄の一角が堅調で、日経平均は一時440円高となる場面があった。ただ、4月2日の相互関税の詳細を見極めたいとするムードもあり、大引けにかけてはもみ合いが続いた。

日経平均は前営業日比326円高と堅調にスタートした後は上げ幅を縮小し、伸び悩む展開となった。後場序盤には92円高まで値を消す場面があった。ただ、その後は買いが強まり、後場中盤に一時440円高の3万8220円69銭まで上昇。為替市場でドルが150円半ばまで上昇し、円安方向に振れたことが支えとなった。指数寄与度の大きい銘柄の一角や主力株が堅調だった。一方、上昇一服後は3万8000円台でもみ合う展開が続いた。

市場では「米関税への過度な懸念は和らいでいるものの、相互関税については蓋を開けてみないと分からない面もあり、積極的に上値を追う動きは限られているようだ」(楽天証券経済研究所のシニアマーケットアナリスト・土信田雅之氏)との指摘が聞かれた

日本株は、自社株買いや賃上げなど固有の材料もあり、下値は支えられている。土信田氏は「昨年秋以降の3万8000円―4万円のレンジに戻ることは可能だとみているが、米景気懸念も意識され4万円を抜けて高値をとっていくのは難しそうだ」と話した。

TOPIXは0.55%高の2812.89ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.55%高の1447.77ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆2602億8600万円だった。東証33業種では、その他製品、保険、非鉄金属など27業種が値上がり。電気・ガス、食料品、水産・農林など6業種は値下がりした。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.29%高の673.70ポイントと小幅に続伸した。

個別では、指数寄与度の大きいファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンがそれぞれ1%超高だった。任天堂は5%超高で大幅上昇。ソニーグループは2%超高で堅調だった。

一方、ネクソンが5%超安、三菱重工業が2%超安。東京ガスは2%安だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり1212銘柄(74%)に対し、値下がりが361銘柄(22%)、変わらずが63銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 38027.29 +246.75 38106.66 37,873.28─38

,220.69

TOPIX 2812.89 +15.37 2816.85 2,800.17─2,8

21.90

プライム市場指数 1447.77 +7.93 1450.41 1,441.23─1,4

52.34

スタンダード市場指数 1319.68 +3.22 1319.19 1,316.59─1,3

21.61

グロース市場指数 864.82 +2.24 864.19 860.29─866.9

6

グロース250指数 673.70 +1.98 673.12 669.72─675.4

4

東証出来高(万株) 175513 東証売買代金(億円) 42602.86

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震の死者1000人超に、タイの崩壊ビル

ビジネス

中国・EUの通商トップが会談、公平な競争条件を協議

ワールド

焦点:大混乱に陥る米国の漁業、トランプ政権が割当量

ワールド

トランプ氏、相互関税巡り交渉用意 医薬品への関税も
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジェールからも追放される中国人
  • 3
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中国・河南省で見つかった「異常な」埋葬文化
  • 4
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 5
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 6
    なぜANAは、手荷物カウンターの待ち時間を最大50分か…
  • 7
    不屈のウクライナ、失ったクルスクの代わりにベルゴ…
  • 8
    アルコール依存症を克服して「人生がカラフルなこと…
  • 9
    最古の記録が大幅更新? アルファベットの起源に驚…
  • 10
    最悪失明...目の健康を脅かす「2型糖尿病」が若い世…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えない「よい炭水化物」とは?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 9
    大谷登場でざわつく報道陣...山本由伸の会見で大谷翔…
  • 10
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中