中国、成長促進へ政策余地「非常に大きい」=人民銀顧問

3月26日、中国人民銀行(中央銀行)の政策顧問で北京大学教授の黄益平氏(写真)は、今年の中国経済を刺激するための政策的な余地は大きいと指摘する一方、消費を押し上げるためには改革の実行が必要との見方を示した。写真は2017年11月、北京で撮影。財新伝媒提供(2025年 ロイター)
Kevin Yao
[博鰲(中国) 26日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の政策顧問で北京大学教授の黄益平氏は26日、今年の中国経済を刺激するための政策的な余地は大きいと指摘する一方、消費を押し上げるためには改革の実行が必要との見方を示した。
中国政府は今年の経済成長率目標を5%前後に設定、年間財政赤字の増加を含む新たな財政措置を発表した。人民銀行は、適切な時期に金利を引き下げ、経済により多くの資金を投入することを約束している。
黄氏は中国・海南省で開催されている博鰲フォーラムの合間、ロイターに対し「マクロ政策にはまだ非常に大きな余地がある」と語った。
政府当局が最近発表した措置に加えて、国民の所得および信頼感を高めるための改革が、消費を押し上げるためには必要になると述べた。
黄氏はフォーラムで、多くのアジア経済に恩恵をもたらしてきたグローバリゼーションが逆転する可能性があると指摘。「東アジアや中国など、過去半世紀以上で最も成功した経済の多くは全てグローバリゼーションの恩恵を受けているが、逆転するリスクも確かにある」とした。