日経平均は大幅反落、一時600円超安 ハイテク株安が重し
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2月25日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比539円15銭安の3万8237円79銭と、大幅に反落した。写真は都内で2020年10月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Hiroko Hamada
[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比539円15銭安の3万8237円79銭と、大幅に反落した。米市場でのハイテク株安や為替の円高基調が重しとなり、日経平均は軟調な展開が続いた。特に指数寄与度の大きいハイテク株の一角が売られ、日経平均は一時600円超安となる場面もあった。一方、ディフェンシブ株や商社株は買われた。
日経平均は前営業日比417円安と軟調にスタートした後、下げ幅を拡大し、前場序盤に645円安の3万8131円79銭まで下落した。為替の円高基調が重しとなったほか、前日の米市場でフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が2%超下落したことなどが重しとなり、半導体関連株が軟調だった。前日の米国株市場でマイクロソフトが人工知能(AI)用データセンターのリースを解約したと記したアナリストのリポートが話題となり、AI関連のデータセンター投資が過剰になるのではないかとの懸念が重しとなった。
一方、日経平均は売りが一巡すると下げ渋り、後場は3万8200円台を軸に一進一退となった。米国の関税政策への警戒で輸出関連株が売られた半面、商社株や医薬品株などが堅調だった。市場では「日経平均の下値めどとしては1月17日に付けた安値(3万8055円)が意識されそうだ」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。
松井証券のシニアマーケットアナリスト・窪田朋一郎氏は「きょうはハイテク株の下落が重しとなっているが、ディフェンシブ銘柄は買われるなど全面安とはならず底堅い地合い」と指摘した。目先は「3万8000円―4万円のボックス相場は変わらないと思うが、為替や金利動向、米国の関税政策など外部環境によっては3万8000円を割れる可能性もあるだろう」と話した。
TOPIXは0.43%安の2724.70ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.43%安の1402.46ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆8611億3700万円だった。東証33業種では、卸売、医薬品、海運など12業種が値上がり。非鉄金属、石油・石炭製品、電気機器など21業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.98%安の673.56ポイントと、4日続落した。
個別では、商社株が大幅上昇した。米投資会社バークシャー・ハサウェイを率いる米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が「株主への手紙」で、日本の5大商社への投資を拡大する可能性に言及し、好感された。三菱商事が8%超高、伊藤忠商事が6%超高、丸紅が7%超高だった。
一方、ソフトバンクグループが4%超安、アドバンテストが6%超安、東京エレクトロンが4%超安だった。
日産自動車は8%安。足元、米テスラや台湾の電子機器製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業による出資への思惑が株価の押し上げに寄与していたが、これらが後退し、売りが先行したとの見方があった。
プライム市場の騰落数は、値上がり725銘柄(44%)に対し、値下がりが845銘柄(51%)、変わらずが70銘柄(4%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 38237.79 -539.15 38359.67 38,131.79─
38,485.95
TOPIX 2724.70 -11.83 2713.98 2,710.02─2
,733.47
プライム市場指数 1402.46 -6.07 1397.28 1,394.99─1
,406.95
スタンダード市場指数 1288.95 -3.34 1286.56 1,286.13─1
,293.30
グロース市場指数 863.57 -7.81 861.91 859.99─867
.92
グロース250指数 673.56 -6.66 672.33 670.76─677
.29
東証出来高(万株) 196656 東証売買代金(億円 48611.37
)