ニュース速報
ビジネス

マネーストックM3、1月は前年比0.8%増 伸び縮小も残高は増加

2025年02月12日(水)11時28分

日銀が12日に発表した1月のマネーストック速報によると、M3の平均残高は前年比0.8%増の1610兆4000億円だった。写真は2022年11月、東京で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Tetsushi Kajimoto

[東京 12日 ロイター] - 日銀が12日に発表した1月のマネーストック速報によると、M3の平均残高は前年比0.8%増の1610兆4000億円だった。前月12月の0.9%増(速報から改定)から伸びは縮小したが、残高は増加した。日銀の利上げを受け法人中心に普通預金から定期預金へのシフトが起こった結果、預金通貨の伸びが縮小した一方、準通貨は拡大した。

M3のうちM1に含まれる預金通貨は前年比1.4%増で、2010年3月以来の低い伸び。定期預金等を含む準通貨の伸び率は1.3%増と前月の1.0%増加から拡大し、10年6月以来の大きさだった。

日銀の担当者は「個人消費が緩やかに増加する中で、手元の預金が減っている」との見方を示した。

M2は同1.3%増で伸びは前月と同水準。

広義流動性は前年比3.6%増と伸び率は前月(3.7%増)から縮小したが、残高は2198兆7000億円と4カ月連続で増加した。

金利が付き始めたことで、国債は前年比38.0%増と前月と同水準の大幅なプラス幅を維持、外債は14.4%増で前月(13.4%増)からプラス幅が拡大した。

SⅯBC日興証券シニアエコノミストの宮前耕也氏は「今後の国債の安定消化や個人消費の拡大という動きを見る上で、現金、預金、準通貨のバランスを見る必要がある」と指摘した。

*日銀の発表資料は以下のURLをクリックしてご覧下さい。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

世界のEV・HEV販売、1月は前年比18%増 欧米

ワールド

トランプ氏「12日にさらに1人解放」、米教師解放で

ビジネス

政策金利の調整幅、その時々の経済・物価・金融情勢次

ビジネス

中国SMIC、供給過剰リスク指摘 第4四半期は純利
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザ所有
特集:ガザ所有
2025年2月18日号(2/12発売)

和平実現のためトランプがぶち上げた驚愕の「リゾート化」計画が現実に?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 2
    2025年2月12日は獅子座の満月「スノームーン」...観察方法や特徴を紹介
  • 3
    iPhoneで初めてポルノアプリが利用可能に...アップルは激怒
  • 4
    世界のパートナーはアメリカから中国に?...USAID凍…
  • 5
    フェイク動画でUSAIDを攻撃...Xで拡散される「ロシア…
  • 6
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 7
    便秘が「大腸がんリスク」であるとは、実は証明され…
  • 8
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 9
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 10
    0.39秒が明暗を分けた...アルペンスキーW杯で五輪メ…
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 3
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 4
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 5
    戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮…
  • 6
    Netflixが真面目に宣伝さえすれば...世界一の名作ド…
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    研究者も驚いた「親のえこひいき」最新研究 兄弟姉…
  • 9
    メーガン妃の最新インスタグラム動画がアメリカで大…
  • 10
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 8
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 9
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中