金、2900ドルの大台超え 米の新関税発動にらみ安全買い膨らむ
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10日の金価格は記録的な上昇を続け、史上初めて2900ドルの大台を超えた。2024年5月撮影(2025年 ロイター/Alexander Manzyuk)
[10日 ロイター] - 10日の金価格は記録的な上昇を続け、史上初めて2900ドルの大台を超えた。トランプ米大統領の関税政策による貿易戦争とインフレ懸念の高まりを背景に、安全資産の金に買いが集まった。
金のスポット価格は、1443GMT(日本時間午後11時43分)現在、1.6%高の1オンス=2905.25ドル。取引序盤には2910.99ドルの過去最高値を更新した。ニューヨーク金先物は1.5%高の2930.90ドル。
銀のスポット価格は1%高の1オンス=32.12ドル。プラチナ価格は1.1%高の986.80ドル。パラジウム価格は2.2%高の985.50ドル。
マレックスのアナリスト、エドワード・メイア氏は、関税戦争が価格上昇の背景にあることは明らかだと指摘。その上で「これは世界貿易情勢を巡る不確実性と緊張の高まりを反映しているに過ぎない」と述べた。
トランプ大統領は9日、米国に輸入される全ての鉄鋼・アルミニウムへの25%の関税を10日に発表すると言明。11日か12日に相互関税を発表し、ほぼ即時発効させると表明している。