ニュース速報
ビジネス

フォード、今年はEV部門で最大55億ドルの赤字見通し

2025年02月06日(木)07時04分

米フォード・モーターは2月5日、今年の電気自動車(EV)・ソフトウエア部門が最大55億ドルの赤字を計上するとの見通しを示した。2024年3月、ニューヨークの自動車ショーで撮影(2025年 ロイター/David Dee Delgado)

[デトロイト 5日 ロイター] - 米フォード・モーターは5日、今年の電気自動車(EV)・ソフトウエア部門が最大55億ドルの赤字を計上するとの見通しを示した。赤字額は昨年並みで、EV事業のコスト節減にかなり苦戦を強いられている様子がうかがえる。

今年全体の業績は黒字を確保する見込みだが、黒字額は昨年を下回るという。

フォードのジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は昨年、EV生産計画を大幅に縮小し、ハイブリッド車に軸足を置きつつある。昨年の販売台数はEVが9万7865台だったのに対して、ハイブリッド車は18万7426台とほぼ2倍に達した。

一方フォードは、トランプ米政権がメキシコとカナダに輸入関税発動をちらつかせていることを巡る不透明感に直面している。関税実施は1カ月間停止されたものの、発動されれば、同社の原材料コストが押し上げられ、需要を冷え込ませる公算が大きい。

ただシェリー・ハウス最高財務責任者(CFO)は「メキシコとカナダに25%の関税が課せられればわれわれの業界に多大な影響を及ぼすのは間違いない。とはいえ、われわれはトランプ政権が米国の自動車産業を支援する意図を持っていると信じている」と語った。

フォードの昨年第4・四半期決算は、売上高が482億ドル、調整後1株利益が0.39ドル。それぞれLSEGがまとめたアナリスト予想の430億ドルと0.33ドルを上回った。

純損益は前年同期の5億ドルの赤字から18億ドルの黒字に転じた。

今年の利払い・税引き前利益(EBIT)は70億-85億ドルと想定されている。昨年は102億ドルだった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア外務次官「米国がまず行動を」、関係改善に向け

ビジネス

再びデフレに戻らないと言える状況にない、総合的判断

ビジネス

関税とインフレが最大の変動要因、今年の金融市場=機

ワールド

インドが32品目の関税見直しへ、米から輸入促進=高
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギー不足を補う「ある食品」で賢い選択を
  • 3
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 4
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    「僕は飛行機を遅らせた...」離陸直前に翼の部品が外…
  • 7
    マイクロプラスチックが「脳の血流」を長期間にわた…
  • 8
    スーパーモデルのジゼル・ブンチェン「マタニティヌ…
  • 9
    【USAID】トランプ=マスクが援助を凍結した国々のリ…
  • 10
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 4
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 5
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 6
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 7
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 8
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 9
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中