米郵政公社、中国・香港からの小包一時停止 関税措置に関連か
米郵政公社(USPS)は、中国と香港の郵政事業者からの小包受け取りを一時停止するとウェブサイトで明らかにした。写真は米カリフォルニア州ロサンゼルスにあるUSPSの施設。2023年11月撮影(2025年 ロイター/Jorge Garcia)
[4日 ロイター] - 米郵政公社(USPS)は、中国と香港の郵政事業者からの小包受け取りを一時停止すると明らかにした。4日から実施し、追って通知するまで継続する。手紙や薄い郵便物は影響を受けないという。
トランプ大統領は先に、中国などからの800ドル未満の小口輸入品に対する関税免除措置(デミニミス・ルール)の停止を決めていたが、USPSはこれに関連した対応かどうかはコメントしていない。
中国発の格安衣料通販大手「SHEIN(シーイン)」や、PDDホールディングス(HD)が運営する電子商取引(EC)「Temu(テム)」は、この免税措置もあって米国で急成長してきた。
中国に関する米議会委員会がまとめた2023年6月の報告書によると、同ルールの下で輸入される貨物の半分近くが中国から送られたものという。
米国は4日、中国からの全ての輸入品に10%の追加関税を発動した。トランプ氏は、合成麻薬フェンタニルの米国流入を阻止する中国側の対策が不十分としている。
モーニングスターのシニアエクイティアナリスト、チェルシー・タム氏は、USPSには新たな課税をどう実施するか整理する時間が必要なのだろうと指摘。一方、免税廃止でSHEINなどの価格は上がるが、輸入量に大きな影響を与える可能性は低いとの見方もある。