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トヨタ、通期の営業益を4000億円上方修正 新車販売以外でも収益拡大

2025年02月05日(水)15時39分

 2月5日、トヨタ自動車は2025年3月期の連結業績予想(国際会計基準)について、営業利益が前年比12.2%減の4兆7000億円になりそうだと発表した。メキシコで先月20日撮影(2025年 ロイター/Raquel Cunha)

Nobuhiro Kubo

[東京 5日 ロイター] - トヨタ自動車は5日、2025年3月期の連結業績予想(国際会計基準)を上方修正し、営業利益を前年比12.2%減の4兆7000億円に引き上げた。販売計画を据え置く一方、円安、保守部品や中古車事業など新車販売以外の収益拡大、販売奨励金の抑制などで従来予想を4000億円上振れる。

IBESがまとめたアナリスト24人の営業利益の予想平均4兆8240億円には届かなかった。

会見した宮崎洋一副社長は「価格改定、インセンティブの抑制、バリューチェーン収益の拡大」が上方修正の要因と説明。「稼ぐ力をもう一段引き上げることができるめどが見えてきた」と語った。

上振れ分のうち、円安の押し上げ効果が4850億円、販売奨励金の抑制や保守などのプラス効果が5650億円。一方、国内外の人件費上昇などが1300億円のマイナス要因となる。為替レートの前提はドルを147円から152円に、ユーロを161円から164円に見直した。

25年3月期のグループ小売販売計画は1085万台で据え置いた。北米を3万台、欧州を2万台積み増してそれぞれ275万台と117万台とした。国内は1万台減の202万台、アジアは2万台減の184万台に引き下げた。

24年4━12月期連結決算は、営業利益が前年同期比13.2%減の3兆6794億円だった。型式指定の認証不正で国内生産を一時停止したことなどが重しとなった。1月以降は生産が安定化しているという。

宮崎副社長は、稼ぎ頭の米国市場でトランプ政権が誕生し、事業環境が見通しにくくなっていることについて、「いろいろなシミュレーションをして構えは取っていくが、どう動くかはいろんなことが見えてから、いち早く動いていく」と語った。

ロイター
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