米GM、自動運転事業クルーズを完全子会社化 運転支援に軸足
2月4日、米自動車大手ゼネラル・モータース(GM)は、傘下の自動運転事業クルーズの全株式を取得し完全子会社化したと発表した。写真はクルーズの自動運転車。米カリフォルニア州サンフランシスコで2017年11月撮影(2025 ロイター/Elijah Nouvelage)
[デトロイト 4日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モータース(GM)は4日、傘下の自動運転事業クルーズの全株式を取得し完全子会社化したと発表した。今後は事業の軸足を自動運転タクシー(ロボタクシー)から運転支援技術の開発に移す。
GMはクルーズの技術を先進運転支援システム「スーパークルーズ」に統合する計画。スーパークルーズは北米の75万マイルに上る道路でハンズフリー運転を可能にする技術で、GMの20車種余りに搭載されている。
GMは昨年12月、クルーズのロボタクシー事業への資金提供を停止すると発表。GMは2016年以降、クルーズに100億ドル以上を投じていた。
クルーズ広報担当は、GMとの合併により従業員の50%が削減されると述べたが、具体的な削減数には言及しなかった。関係者によると、1000人近い従業員が解雇されるという。
GMとクルーズのチームは協力して、スーパークルーズを都市環境の道路に拡大することに取り組む。ソフトウエア・サービスエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントのデーブ・リチャードソン氏は、この動きはGMの運転支援と自動運転の両方に関する作業を加速させると説明した。
GM幹部らは先月の第4・四半期決算発表で、スーパークルーズを今年の成長分野の一つとしてアピール。メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は投資家に対し、スーパークルーズは5年以内に年間約20億ドルの収益をもたらすとの見通しを示した。