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米国株式市場=反落、トランプ関税に身構え

2025年02月01日(土)07時27分

米国株式市場は反落。トランプ政権がメキシコとカナダからの輸入品に対する25%、中国への10%の関税をいずれも2月1日に発動すると改めて表明したことが重しとなった。(2025年 ロイター/Carlo Allegri)

Caroline Valetkevitch

[ニューヨーク 31日 ロイター] - 米国株式市場は反落。トランプ政権がメキシコとカナダからの輸入品に対する25%、中国への10%の関税をいずれも2月1日に発動すると改めて表明したことが重しとなった。

ホワイトハウスのレビット報道官は関税措置は2月1日に発表され、即時発効すると言明。これに先立ち、ロイターは関係筋3人の情報として、トランプ政権が関税の発動を3月1日まで延期する可能性と報じていたが、レビット報道官は「誤報」と述べた。

また31日引け後、トランプ大統領は記者団に対し、カナダ、メキシコ、中国は関税を阻止することはできないとし、半導体や石油、ガスなどの品目に関税を課すと表明。同時に、関税コストが消費者に転嫁されることもあり得るとし、関税計画が短期的な混乱を引き起こす可能性があると述べた。

朝方発表された2024年12月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.6%上昇と、7カ月ぶりの大きさとなったことで、米連邦準備理事会(FRB)が利下げ再開を急がない可能性があるという見方が強まった。

ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのシニアグローバル市場ストラテジスト、スコット・レン氏は、米連邦準備理事会(FRB)が今週の会合で利下げを見送ったことは「完全に理にかなっており、パウエルFRB議長が利下げを急いでいないと述べたことも当を得ている」と述べた。

アップルは0.7%安で終了。30日発表した今年度第1・四半期(2024年12月28日まで)決算は利益が市場予想を上回った。

S&Pエネルギーの下げが目立った。四半期決算が嫌気され、石油大手シェブロンは4.6%安、競合エクソンモービルも2.5%安。

月間では、ダウ工業株30種が4.7%、S&P総合500種が2.7%、ナスダック総合が1.6%それぞれ上昇した。週足では、ダウは0.3%高、S&Pは1%安、ナスダックは1.6%安。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.3対1の比率で上回った。ナスダックでも1.95対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は157億8000万株。直近20営業日の平均は155億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 44544.66 -337.47 -0.75 45054.36 45054.36 44507.2

2

前営業日終値 44882.13

ナスダック総合 19627.44 -54.31 -0.28 19832.33 19969.17 19575.2

1

前営業日終値 19681.75

S&P総合500種 6040.53 -30.64 -0.50 6096.79 6120.91 6030.93

前営業日終値 6071.17

ダウ輸送株20種 16306.84 -204.41 -1.24

ダウ公共株15種 999.54 -6.67 -0.66

フィラデルフィア半導体 5015.85 -14.68 -0.29

VIX指数 16.43 +0.59 +3.72

S&P一般消費財 1911.57 +1.81 +0.09

S&P素材 559.03 -4.12 -0.73

S&P工業 1171.34 -8.46 -0.72

S&P主要消費財 869.70 -6.31 -0.72

S&P金融 855.91 -5.38 -0.63

S&P不動産 260.37 -0.58 -0.22

S&Pエネルギー 667.95 -18.81 -2.74

S&Pヘルスケア 1710.76 -6.05 -0.35

S&P通信サービス 372.33 +2.74 +0.74

S&P情報技術 4474.24 -35.46 -0.79

S&P公益事業 395.93 -2.49 -0.63

NYSE出来高 13.56億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 39395 - 235 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 39355 - 275 大阪比

ロイター
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