ＮＹ市場サマリー（30日）10年債利回り一時6週ぶり低水準、株反発　

2025年01月31日（金）06時55分

＜為替＞

ＮＹ外為市場：[USD/J]

＜債券＞国債利回りが低下した。指標となる１０年国債利回りは一時６週間ぶりの低水準を付けた。欧州中央銀行（ＥＣＢ）の利下げを受けた欧州債の利回り低下に連動した。ただ、２０２４年第４・四半期の実質国内総生産（ＧＤＰ）速報値の発表後には低下幅を縮小した。午後の取引で、１０年国債の利回りは３．９ベーシスポイント（ｂｐ）低下して４．５１６３％となった。序盤には一時、１２月２０日以来の最低水準である４．４８６％を付けた。２年国債の利回りは２．９ｂｐ低下して４．１９９％となった。２年債と１０年債の利回り格差は３１．５ｂｐと、２９日終盤の３１ｂｐからほとんど変化がなかった。欧州中央銀行（ＥＣＢ）はこの日、主要政策金利の０．２５％引き下げを決定した。利下げは４会合連続で、昨年６月以降で５回目。一段の金融緩和の可能性を排除しなかった。一方、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）は２８─２９日に開いた連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）でフェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標を４．２５─４．５０％に据え置くと決定した。フェデラルファンド（ＦＦ）金利先物市場では、次の米利下げは６月の可能性が最も高いと見ており、年末までに２５ｂｐの利下げが２回行われると予想している。ＧＤＰ速報値は年率換算で前期比２．３％増となった。前四半期の３．１％増から減速したものの、個人消費は４．２％増（第３・四半期３．７％増）と、２３年第１・四半期以来、約２年ぶりの高い伸びとなった。物価連動国債（ＴＩＰＳ）と通常の国債の利回り差で、期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率（ＢＥＩ）は、５年物が２．５１８％、１０年物が２．３７９％となった。

米金融・債券市場：[US/BJ]

＜株式＞主要企業の決算内容を消化し、反発して取引を終えた。マイクロソフトの業績見通しが失望を誘う一方、テスラの強気のコメントが支援材料となった。トランプ米大統領がメキシコとカナダからの輸入品に２５％の関税を課すと改めて表明したことを受け、取引終盤には値を下げる場面があった。テスラがＳ＆Ｐ総合５００種の上げを主導。同社が前日に発表した２０２４年第４・四半期決算は市場予想を下回ったものの、低価格の新モデルを今年前半に投入する見通しを示したほか、自動運転サービスの試験を６月に開始すると明らかにしたことが好感された。メタも上昇。第４・四半期の売上高が市場予想を上回った。ただ、第１・四半期については売上高が市場予想を下回る可能性を示した。第４・四半期の利益が市場予想を上回ったＩＢＭも大幅高となった。一方、マイクロソフトは下落。クラウド事業の成長見通しが期待外れとなった。

米国株式市場：[.NJP]

＜金先物＞トランプ政権が掲げる高関税政策の行方に不透明感が広がる中、安全資産としての金需要が高まり、上伸した。この日から新たに中心限月となった４月物の清算値（終値に相当）は前日比５１．７０ドル（１．８５％）高の１オンス＝２８４５．２０ドルと、中心限月の清算値ベースでは２０２４年１０月３０日に付けた史上最高値を更新した。

ＮＹ貴金属：[GOL/XJ]

＜米原油先物＞トランプ政権による関税発動への警戒感がくすぶる中、小反発した。米国産標準油種ＷＴＩの中心限月３月物の清算値（終値に相当）は、前日比０．１１ドル（０．１５％）高の１バレル＝７２．７３ドル。４月物は０．２０ドル高の７２．１８ドルで引けた。

この日は関税政策を巡る不確実性が投資家心理の重しとなり、値動きは限定的だった。相場は前日に約１カ月ぶりの安値を付けた反動から原油買い戻しが先行したものの、あと売り買いが交錯する展開となった。

ＮＹＭＥＸエネルギー：[CR/USJ]

ドル／円　ＮＹ午後4時 154.25/154.

始値 154.57

高値 154.59

安値 153.80

ユーロ／ドル　ＮＹ午後4時 1.0407/1.04

始値 1.0391

高値 1.0467

安値 1.0387