ノルウェー中銀、予想通り金利据え置き 3月利下げ開始方針を維持
1月23日、ノルウェー中央銀行は市場予想通り政策金利を17年ぶりの高水準である4.50%に据え置いた上で、3月に利下げを開始する方針を維持したオスロの同中銀前で2022年6月撮影(2025年 ロイター/Victoria Klesty)
Gwladys Fouche
[オスロ 23日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は23日、市場予想通り政策金利を17年ぶりの高水準である4.50%に据え置いた上で、3月に利下げを開始する方針を維持した。
バーチェ総裁は声明で「政策金利は3月に引き下げられる可能性が高い」と述べた。ノルウェー中銀にとっては2020年5月以来の利下げとなる。
中銀は先月、25年に3回の利下げを行い、年末までに政策金利を3.75%にする計画だと表明。3月には新たな見通しを示す。
中銀当局者は議論の中で、国際的な貿易障壁が増加するリスクへの懸念を表明。中銀声明は「関税の上昇は世界的な成長を阻害するだろうが、ノルウェーの物価見通しへの影響は不透明だ」とした。
0914GMT(日本時間午後6時14分)時点で、ノルウェークローネは対ユーロで11.75クローネ。金利決定発表前の11.74クローネから小幅に下落した。
中銀はインフレ率を目標付近で安定させるためには依然として制約的な金融政策が必要としつつ、金融緩和を開始する時期が間近に迫っていると強調した。
ノルウェーの昨年12月の前年同月比コアインフレ率は2.7%と、11月の3.0%から市場予想以上に鈍化したが、中銀目標の2%を依然として上回っている。
中銀は「全般的な消費者物価上昇率は予想を下回っている。他方で、海外での政策金利引き下げは以前より少ないと予想されている」と指摘。「インフレ率は目標に近付いたが、事業コストの急速な上昇が今後のインフレをあおる要因になりそうだ」と付け加えた。