米12月PPI、前年比3.3%上昇 23年2月以来最大の伸び
米労働省が14日発表した12月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前年比3.3%上昇した。2022年8月、ワシントンDCで撮影(2025年 ロイター/Sarah Silbiger)
[ワシントン 14日 ロイター] - 米労働省が14日発表した12月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前年比3.3%上昇した。伸びは前月の3.0%から加速し、上昇率は2023年2月以来最大となった。
前年比での伸びの加速は、特に前年のエネルギー製品の価格低下が計算から除外されたことが背景にある。
12月のPPIは前月比0.2%上昇。エコノミスト予想は0.3%上昇だった。11月は0.4%上昇で改定されなかった。
モノの価格は0.6%上昇。11月は0.7%上昇だった。エネルギー製品の価格が3.5%上昇したことが寄与した。食品は0.1%下落。11月は2.9%上昇していた。
卵の価格は0.5%上昇。食品とエネルギーを除くモノの価格は11月の0.2%上昇から変わらずだった。横ばいとなるのは3月以来初めて。
サービス価格は11月の0.3%上昇から横ばい。運輸・倉庫のサービス価格は2.2%、航空運賃は7.2%、それぞれ上昇した。ポートフォリオ管理手数費が0.2%上昇した一方、ホテルなどの宿泊料金は11月の1.2%下落に続き、6.9%下落した。
外来診療費は0.2%上昇、入院医療費は横ばい、歯科治療費は0.1%上昇した。
PPIのデータからエコノミストが推定する12月のコア個人消費支出(PCE)価格指数は0.2%上昇となった。ただ、この推定値は、15日に予定される12月の消費者物価指数(CPI)発表後に変わる可能性がある。
食品とエネルギー、貿易サービス部門を除く狭義のコア指数は、0.1%上昇と、伸びは11月と同じだった。
ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのチーフエコノミスト、カール・ワインバーグ氏は「トランプ次期政権が関税引き上げや減税などの景気刺激策を掲げる中、予想を上回る内容は、金融緩和を行う前に連邦準備理事会(FRB)が必ずしも見たいものではない」と述べた。
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