米利下げ時期予想後ずれ、BofAは利上げも想定 雇用統計受け
米金融各社は10日、市場予想を上回る米雇用統計を受け、今年の連邦準備理事会(FRB、写真)の利下げ見通しを修正した。2017年5月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
[10日 ロイター] - 米金融各社は10日、市場予想を上回る米雇用統計を受け、今年の連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを修正した。とりわけバンク・オブ・アメリカ(BofA)グローバル・リサーチは利上げの可能性も想定した。
米労働省が発表した2024年12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は25万6000人増加し、市場予想の16万人増を上回った。失業率は4.1%と、前月の4.2%から低下した。
BofAグローバル・リサーチのアナリストはメモで「米利下げサイクルは終了したと考える」とし、「FRBが長期間金利を据え置くというのがわれわれの基本シナリオだが、次の動きに絡むリスクは利上げに傾いている」という見方を示した。
CMEのフェドウオッチによると、市場は6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%ポイント利下げの確率を76.31%と織り込んだ。
JPモルガンとゴールドマン・サックスは、次回の利下げ時期を6月に後ずれさせた。JPモルガンのアナリストは「3月までに追加利下げに踏み切るには、非常に悪い雇用統計が必要になるだろう」と述べた。
ウェルズ・ファーゴも、3月利下げの「確率はますます低下している」と指摘。INGは、インフレの粘着性を踏まえ「FRBによる利下げ休止長期化リスクが高まっている」とした。
モルガン・スタンレーは、雇用統計を受け短期的な米利下げの可能性は低下するとしつつも、「より良好なインフレ見通しを踏まえ、3月利下げの可能性は依然高い」との見方を示した。
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