NY外為市場=ドル上昇、利下げ一時停止観測強まる 米雇用統計受け
ニューヨーク外為市場ではドルが上昇した。2023年7月撮影(2025年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)
[ニューヨーク 10日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇した。LSEGのデータによると、好調な米雇用統計を受け、市場は連邦準備理事会(FRB)が今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを一時停止するという見方を完全に織り込んだ。
2024年12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は25万6000人増加し、市場予想の16万人増を上回った。失業率は4.1%と、前月の4.2%から低下した。
雇用統計を受け、金融各社は米利下げ見通しを修正。JPモルガンやゴールドマン・サックスは、次回の利下げ時期を6月に後ずれさせたほか、バンク・オブ・アメリカ(BofA)グローバル・リサーチは利上げの可能性も想定した。
ラボバンクのFX戦略担当ジェーン・フォーリー氏は「12月の米雇用統計は好調で、FRBが利下げを急ぐ必要性はなくなった」と指摘。さらに、ラボバンクはFRBの利下げが年内1回にとどまると予想していたが、トランプ次期大統領が早期に関税や不法移民対策などに乗り出せば、「その機会さえ完全に失われる可能性がある」と述べた。
主要通貨に対するドル指数は一時22年11月以来の高値を付けた。終盤の取引では0.4%高の109.68。週足では6週連続の上昇となる勢い。
米ミシガン大学が発表した1月の消費者の1年先の期待インフレ率(速報値)が昨年5月以来の高水準となったことを受け、ドル/円は一時、昨年7月以来の高値を付けた。
ドルはその後下げに転じ、終盤は0.1%安の157.845円近辺で推移した。週足では0.4%上昇する見通し。
ユーロ/ドルは0.5%安の1.0244ドル。一時22年11月以来の安値に沈む場面もあった。週足では2週連続で下落した。
ロイターの調査によると、アナリストらの多くが、25年に1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)に到達すると予想している。
ポンド/ドルも23年11月以来の安値を付けた後、0.8%安の1.2208ドル。
ドル/円 NY終値 157.79/157.84
始値 157.98
高値 158.87
安値 157.23
ユーロ/ドル NY終値 1.0244/1.0246
始値 1.0301
高値 1.0311
安値 1.0217
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